枚方市議会 2022-09-04
令和4年9月定例月議会(第4日) 本文
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発言者一覧 選択 1
◯木村亮太議長 選択 2
◯淨内俊仁市議会事務局長 選択 3
◯木村亮太議長 選択 4
◯木村亮太議長 選択 5
◯木村亮太議長 選択 6 ◯一
原明美議員 選択 7
◯田中哲夫総合政策部長 選択 8
◯横尾佳子子ども未来部長 選択 9
◯白井千香保健所長 選択 10 ◯兼
瀬和海環境部長 選択 11
◯服部孝次福祉事務所長 選択 12 ◯一
原明美議員 選択 13
◯田中哲夫総合政策部長 選択 14 ◯一
原明美議員 選択 15
◯田中哲夫総合政策部長 選択 16 ◯一
原明美議員 選択 17
◯横尾佳子子ども未来部長 選択 18 ◯一
原明美議員 選択 19 ◯林 訓之
健康福祉部長 選択 20 ◯一
原明美議員 選択 21 ◯林 訓之
健康福祉部長 選択 22 ◯一
原明美議員 選択 23
◯白井千香保健所長 選択 24 ◯一
原明美議員 選択 25 ◯長沢秀光副市長 選択 26 ◯一
原明美議員 選択 27 ◯兼
瀬和海環境部長 選択 28 ◯一
原明美議員 選択 29 ◯兼
瀬和海環境部長 選択 30 ◯一
原明美議員 選択 31
◯服部孝次福祉事務所長 選択 32 ◯一
原明美議員 選択 33
◯服部孝次福祉事務所長 選択 34 ◯一
原明美議員 選択 35
◯服部孝次福祉事務所長 選択 36 ◯一
原明美議員 選択 37
◯服部孝次福祉事務所長 選択 38 ◯一
原明美議員 選択 39
◯木村亮太議長 選択 40
◯木村亮太議長 選択 41 ◯野村生代議員 選択 42
◯白井千香保健所長 選択 43
◯横尾佳子子ども未来部長 選択 44 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 選択 45 ◯野村生代議員 選択 46 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 選択 47 ◯野村生代議員 選択 48
◯横尾佳子子ども未来部長 選択 49 ◯野村生代議員 選択 50
◯横尾佳子子ども未来部長 選択 51 ◯野村生代議員 選択 52 ◯伏見 隆市長 選択 53 ◯野村生代議員 選択 54 ◯尾川正洋教育長 選択 55 ◯野村生代議員 選択 56
◯木村亮太議長 選択 57
◯木村亮太議長 選択 58
◯木村亮太議長 選択 59
◯木村亮太議長 選択 60 ◯岡市栄次郎議員 選択 61
◯田中哲夫総合政策部長 選択 62 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 選択 63 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 64 ◯田村孝文土木部長 選択 65 ◯岡市栄次郎議員 選択 66
◯田中哲夫総合政策部長 選択 67 ◯岡市栄次郎議員 選択 68 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 選択 69 ◯岡市栄次郎議員 選択 70 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 選択 71 ◯岡市栄次郎議員 選択 72 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 73 ◯岡市栄次郎議員 選択 74 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 75 ◯岡市栄次郎議員 選択 76 ◯田村孝文土木部長 選択 77 ◯岡市栄次郎議員 選択 78 ◯田村孝文土木部長 選択 79 ◯岡市栄次郎議員 選択 80 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 81 ◯岡市栄次郎議員 選択 82 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 83 ◯岡市栄次郎議員 選択 84 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 85 ◯岡市栄次郎議員 選択 86 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 87 ◯岡市栄次郎議員 選択 88 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 89 ◯岡市栄次郎議員 選択 90 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 91 ◯岡市栄次郎議員 選択 92
◯木村亮太議長 選択 93
◯木村亮太議長 選択 94 ◯松岡ちひろ議員 選択 95 ◯乾口里美市長公室長 選択 96 ◯林 訓之
健康福祉部長 選択 97 ◯田村孝文土木部長 選択 98 ◯菊地武久市民生活部長 選択 99 ◯松岡ちひろ議員 選択 100 ◯竹島弘光危機管理部長 選択 101 ◯松岡ちひろ議員 選択 102 ◯竹島弘光危機管理部長 選択 103 ◯松岡ちひろ議員 選択 104 ◯竹島弘光危機管理部長 選択 105 ◯松岡ちひろ議員 選択 106 ◯竹島弘光危機管理部長 選択 107 ◯松岡ちひろ議員 選択 108 ◯林 訓之
健康福祉部長 選択 109 ◯松岡ちひろ議員 選択 110 ◯伏見 隆市長 選択 111 ◯松岡ちひろ議員 選択 112 ◯田村孝文土木部長 選択 113 ◯松岡ちひろ議員 選択 114 ◯林 訓之
健康福祉部長 選択 115 ◯松岡ちひろ議員 選択 116 ◯菊地武久市民生活部長 選択 117 ◯松岡ちひろ議員 選択 118 ◯長沢秀光副市長 選択 119 ◯松岡ちひろ議員 選択 120 ◯菊地武久市民生活部長 選択 121 ◯松岡ちひろ議員 選択 122 ◯菊地武久市民生活部長 選択 123
◯木村亮太議長 選択 124
◯木村亮太議長 選択 125 ◯松岡ちひろ議員 選択 126
◯木村亮太議長 選択 127
◯木村亮太議長 選択 128
◯木村亮太議長 選択 129
◯木村亮太議長 選択 130 ◯山口 勤議員 選択 131 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 選択 132 ◯藤原卓也総務部長 選択 133 ◯林 訓之
健康福祉部長 選択 134 ◯田村孝文土木部長 選択 135 ◯山口 勤議員 選択 136 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 選択 137 ◯山口 勤議員 選択 138 ◯尾川正洋教育長 選択 139 ◯山口 勤議員 選択 140 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 選択 141 ◯山口 勤議員 選択 142 ◯林 訓之
健康福祉部長 選択 143 ◯山口 勤議員 選択 144 ◯林 訓之
健康福祉部長 選択 145 ◯山口 勤議員 選択 146 ◯田村孝文土木部長 選択 147 ◯山口 勤議員 選択 148
◯木村亮太議長 選択 149
◯木村亮太議長 選択 150 ◯奥野美佳議員 選択 151 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 152 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 選択 153 ◯奥野美佳議員 選択 154 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 155 ◯奥野美佳議員 選択 156 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 157 ◯奥野美佳議員 選択 158 ◯野田充有観光にぎわい部長 選択 159 ◯奥野美佳議員 選択 160 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 選択 161 ◯奥野美佳議員 選択 162 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 選択 163 ◯奥野美佳議員 選択 164 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 選択 165 ◯奥野美佳議員 選択 166 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 選択 167 ◯奥野美佳議員 選択 168 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 選択 169 ◯奥野美佳議員 選択 170 ◯伏見 隆市長 選択 171 ◯奥野美佳議員 選択 172
◯木村亮太議長 選択 173
◯木村亮太議長 選択 174
◯木村亮太議長 選択 175
◯木村亮太議長 選択 176 ◯門川紘幸議員 選択 177 ◯兼
瀬和海環境部長 選択 178 ◯菊地武久市民生活部長 選択 179 ◯藤原卓也総務部長 選択 180
◯田中哲夫総合政策部長 選択 181 ◯門川紘幸議員 選択 182 ◯兼
瀬和海環境部長 選択 183 ◯門川紘幸議員 選択 184 ◯藤原卓也総務部長 選択 185 ◯門川紘幸議員 選択 186 ◯藤原卓也総務部長 選択 187 ◯門川紘幸議員 選択 188
◯田中哲夫総合政策部長 選択 189 ◯門川紘幸議員 選択 190
◯田中哲夫総合政策部長 選択 191 ◯門川紘幸議員 選択 192 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 選択 193 ◯門川紘幸議員 選択 194
◯木村亮太議長 選択 195
◯木村亮太議長 選択 196
◯木村亮太議長 選択 197
◯木村亮太議長 選択 198
◯木村亮太議長 選択 199 ◯藤原卓也総務部長 選択 200
◯木村亮太議長 選択 201 ◯八尾善之議員 選択 202 ◯藤原卓也総務部長 選択 203 ◯八尾善之議員 選択 204 ◯伏見 隆市長 選択 205 ◯八尾善之議員 選択 206 ◯野口光男議員 選択 207 ◯藤原卓也総務部長 選択 208 ◯野口光男議員 選択 209 ◯藤原卓也総務部長 選択 210 ◯野口光男議員 選択 211 ◯伏見 隆市長 選択 212
◯木村亮太議長 選択 213
◯木村亮太議長 選択 214
◯木村亮太議長 選択 215
◯木村亮太議長 選択 216 ◯野口光男議員 選択 217
◯木村亮太議長 選択 218
◯木村亮太議長 選択 219
◯木村亮太議長 選択 220
◯木村亮太議長 ↑ ページの先頭へ 本文 ↓ 最初のヒットへ (全 0 ヒット) 1
◯木村亮太議長 開議に先立ち、事務局長から議員の出席状況を報告します。淨内事務局長。
2
◯淨内俊仁市議会事務局長 本日の会議のただいまの出席議員は、30名です。
以上で報告を終わります。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
(午前10時 開議)
3
◯木村亮太議長 ただいま報告しましたとおり、出席議員は定足数に達していますので、これから本日の会議を開きます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
4
◯木村亮太議長 日程第1、「一般質問」を行います。
5
◯木村亮太議長 先日に引き続き、順次質問を許可します。
まず、一
原明美議員の質問を許可します。一原議員。(拍手)
6 ◯一
原明美議員 おはようございます。
一般質問の機会を与えていただき、ありがとうございます。
冒頭に、このたびの台風14号で被害に遭われました方々に心よりお見舞いを申し上げます。
それでは、通告に従い、順次質問させていただきます。
1.電子申請の取組について。
コロナ禍の現在においてはオンライン化が主流となり、行政においては役所に足を運ぶことのないオンライン申請での手続が進んでおり、私も議会等で行政サービスの質的向上、業務効率化のための電子申請の取組について質問し、拡充を進めていくとの御答弁をいただいておりました。
それでは、改めて、これまでの取組状況について、お聞きいたします。
2.多胎児支援について。
私は、これまでも議会において、多胎児の育児はとても忙しく、外出が困難で、精神状態や肉体的にも大変であり、支援の拡充の必要性について様々な観点から要望してまいりました。
令和2年6月定
例月議会では、多胎児を安心して産み育てていけるよう、産後に受けられる支援について、妊娠期のうちに事前に利用登録できるようにしてはどうかと提案し、実施していただいているところです。
そこで、ファミリーサポートセンター利用料の補助及びヘルパー派遣について、登録者数と利用実績、そのうち妊娠期に登録された件数について、お聞きいたします。
3.難病患者のレスパイト支援について。
人工呼吸器などの高度医療を受けながら自宅で療養されている難病患者の方は、御家族や介護サービスにより、日々の健康管理や医療処置、生活の様々なケアを受けながら生活をされております。この自宅での療養を長期的に支援していくため、家族介護者の休息を目的に難病患者の方が一時的に入院するレスパイト入院があり、このレスパイト入院に関しては、個室での入院対応のため、個室代がかかり、経済的に負担が大きくて利用ができないという切なるお声を聞いているところであります。
そこで、レスパイト入院については、平成26・27年に患者、御家族の双方へアンケート調査を実施したとのことですが、その結果をお聞きいたします。
4.大規模災害における廃棄物処理について。
近年、全国的に大規模な災害が発生しており、今後も南海トラフ巨大地震や生駒断層帯地震など、大きな被害をもたらす災害の発生が懸念されております。また、このたびの大型の強い台風14号においても、大変心配したところです。
このような自然災害が発生すると、各家庭からコンクリート殻や木くず、廃家電などの災害廃棄物が大量に排出されることとなります。
そこで、本市においては、大規模な災害が起きたときには、どのように災害廃棄物を処理することになっているのか、お聞きいたします。
5.認知症施策について。
私は、これまでから、喫緊の課題である2025年には65歳以上の5人に1人がなるとされている認知症についての施策を議会等で質問し、意見、要望を重ねてまいりました。今回も、様々な観点から質問させていただきます。
初めに、この9月は世界アルツハイマー月間ということですが、改めてどのような取組をしておられるのか、お聞きします。
また、認知症の方と家族との一体支援について、本市ではどのような取組を行っているのか、お聞きします。
以上で1回目の質問を終わります。
7
◯田中哲夫総合政策部長 1.電子申請の取組について、お答えいたします。
これまでの取組状況でございますが、市民の利便性の向上と市役所業務の効率化を図るため、各種申請手続の拡充に向けた取組を進めているところでございます。
令和3年度では、汎用型電子申請システムを導入し、図書館の初期利用登録や市内危険箇所等の通報の手続をはじめとして、イベント申込みを含めると75の手続のオンライン化を実現しており、現在も引き続き拡充を図っているところでございます。
また、国が整備いたしましたマイナポータルサイトを介した子育て、介護に係るワンストップ手続に関しましては、国より示されている26の手続のうち7手続のオンライン申請を開始しており、残り19の手続に関しましても、今年度中に全て開始できるよう取組を進めております。
そのほかにも、窓口への来庁日時を予約できる来庁予約システムなど、用途に応じた様々なオンラインサービスを提供しております。
8
◯横尾佳子子ども未来部長 2.多胎児支援について、お答えいたします。
令和3年度末時点の登録世帯数は、ファミリーサポートセンター利用料補助が16世帯で、そのうち実際に利用されたのが15回、またヘルパー派遣の登録は29世帯で、それらの方の延べ利用実績は70回となっており、例年ヘルパー派遣のほうが利用は多くなっております。なお、そのうち妊娠期に登録されたのは、2世帯でした。
例年、生まれてくる多胎児のお子さんは20組から30組であり、本事業が3歳の誕生日の前日まで御利用いただけることを考えますと、対象世帯のおおむね3分の1の方が登録されていることとなります。
9
◯白井千香保健所長 次に、3.難病患者のレスパイト支援について、お答えいたします。
平成26・27年に人工呼吸器装着患者、家族及び市内医療機関への双方へ実施しましたアンケート調査の結果は、患者、家族の方につきましては、人工呼吸器を装着している難病患者15人に調査を実施し、レスパイト入院について知っている人は8人、実際に利用している人は2人でした。
レスパイト入院を利用しない理由は、個室代など経済的な負担、また入院先で自宅のようなケアをしてもらえるか不安などの理由がありました。
また、市内の有床診療所及び病院27か所への調査では、人工呼吸器を装着した患者について受入れ可能、もしくは条件つきで受入れ可能と回答した医療期間は12か所でした。受入れ条件として最も多いのは、レスパイト入院中の診察・看護体制は、自宅と同じようにはならないことを患者、家族が理解していることでした。その他、受入れ医療機関側が感じている課題として、マンパワー不足により受入れ困難な場合があるなどでした。
10 ◯兼
瀬和海環境部長 次に、4.大規模災害における廃棄物処理について、お答えいたします。
本市では、令和元年10月に災害廃棄物の処理に関する基本的な考え方と具体的な対応方策などを示した、枚方市災害廃棄物処理計画を策定しております。大規模な災害発生時には、同計画に基づき、被害の状況等を速やかに把握した上で、災害廃棄物の発生量の推計、処理期間、具体的な処理体制等について検討を行い、枚方市災害廃棄物処理実行計画を3か月以内に策定し、災害廃棄物を処理することとしております。
11
◯服部孝次福祉事務所長 5.認知症施策について、お答えいたします。
世界アルツハイマー月間の取組といたしましては、現在、別館1階で展示による啓発活動をしております。また、アルツハイマーデーである明日9月21日は、平和の鐘カリヨン、ヒラリオンを認知症のシンボルカラーであるオレンジ色にライトアップするほか、枚方市駅でオレンジ色の啓発ティッシュを配布することとしております。
認知症の方と家族との一体支援といたしましては、認知症の方が要介護認定を受けておられる場合、地域包括支援センターやケアマネジャーなどに御相談いただき、適切な介護保険サービスにつなげております。
あわせて、徘徊による行方不明などの懸念がある方に対しましては、みまもりあいステッカーや高齢者SOSキーホルダーを配布しております。
また、地域や職場で認知症の正しい知識を身につけていただくため、認知症サポーター養成講座やステップアップ講座を開催するとともに、認知症の方やその家族、地域住民が気軽に集える場の認知症カフェ、オレンジカフェについて設立を支援する事業を実施するなど、認知症の方や家族の方に対し、様々な取組を行っているところでございます。
12 ◯一
原明美議員 それぞれ御答弁いただき、ありがとうございました。
それでは、2回目以降の質問と要望をさせていただきます。
1.電子申請の取組について。
各種申請手続の拡充に向けた取組については分かりました。
引き続き拡充を図っていかれるとのことですが、今後どのような方針で取組を進めていく予定なのか、お聞きいたします。
13
◯田中哲夫総合政策部長 今後の取組につきましては、申請件数が多い手続や申請者が開庁時間に来庁することが難しい子育て分野など、利便性向上や効率化が期待される手続を優先してオンライン化を進めていく予定をしております。
14 ◯一
原明美議員 子育て分野、利便性向上、効率化が期待される手続を優先していくとのことですので、できるだけ早期に全ての手続について電子申請に対応していただきますよう要望しておきます。
一方で、行政手続のオンライン化が進んだとしましても、必要な手続にたどり着くことができなければサービスを利用できないということになります。電子申請を必要とする人に利用していただくためには現在どのような取組を行っているのか、お聞きいたします。
15
◯田中哲夫総合政策部長 オンライン化でのサービスをより分かりやすく利用していただけるよう、施設予約システムなどの予約専用サービスにつきましては、市ホームページのトップページに集約して案内しております。
また、汎用型電子申請システムで提供する各種手続につきましては、市ホームページ上で個別の手続ページで案内するとともに、市公式LINEアカウントからのプッシュ通知や送付文書にQRコードを掲載するなど、多様な方法で御案内しております。
16 ◯一
原明美議員 意見、要望です。
多様な方法で利用を案内しているとのことですが、今後も電子申請が可能な手続が増加していく中、申請を受け付けている手続を全て網羅するサイトがあれば、利用者が迷わずにたどり着けるのではないかと考えます。
富田林市では、オンラインサービス総合窓口サイトを開設し、それぞれの項目のアイコンをクリックすると手続のページが表示され、オンライン申請の利用がしやすいようにサイトを開設されております。
行政手続のオンライン化を進めていただいているところですが、先ほど申しましたが、必要な手続にたどり着くことができなければサービスを利用することができません。新型コロナウイルスの影響によって、外出行動の抑制やオンライン化が主流となり、市民が市役所に行かなくても、スムーズにオンライン申請によりそれぞれの手続ができる環境整備をしていただきますよう要望いたします。
続きまして、2.多胎児支援について。
ファミリーサポートセンター利用料補助、またヘルパー派遣についての状況は分かりました。また、妊娠期に登録された方は2世帯ということで少ない印象を受けました。
この事前に登録できることの周知においては、産婦人科にポスターの掲示を依頼するなど工夫をされていることはお聞きしておりますが、周知の強化には改善が必要であると考えます。例えば、今現在のファミリーサポートセンター登録の案内を見ると、説明の大半が文字になっており、これではなかなか目を通す気にならないのではないでしょうか。
ぜひ利用してみたいと思えるような登録案内の改善の余地があるかと考えますが、見解をお聞きします。
17
◯横尾佳子子ども未来部長 議員御指摘のポスターやチラシのデザインにつきましては、掲載する情報の精査を行った上で、詳細についてはQRコードを活用するとともに、実際に利用されている写真を掲載するなど、見やすい形で具体的な事業内容を御紹介することで、本事業への登録や利用につながるような工夫に努めたいと考えております。
18 ◯一
原明美議員 本事業への登録や利用につながるよう工夫を努めていくとのことですので、よろしくお願いいたします。
ところで、母子保健課では母子手帳を交付していることから、多胎児の妊娠をいち早く知ることができるため、私は、産後の支援を行っている子ども未来部との情報提供、情報連携が必要ではないかと意見をしており、早速実施していただいたとお聞きしております。
それでは、どのような情報提供、情報連携をされているのか、お聞きいたします。
19 ◯林 訓之
健康福祉部長 母子手帳交付時の情報提供につきましては、今年度から母子手帳交付時に多胎児育児に関する情報をまとめた冊子『ふたごの子育て』の配付と合わせて、子ども未来部が実施しているファミリーサポートセンターやヘルパーの案内チラシ等を配付しております。
また、大阪府より情報提供を受け、オンラインコミュニティー等の情報を掲載した多胎家庭向け配付カードを配付するなど、制度の周知に努めているところでございます。
20 ◯一
原明美議員 母子手帳交付時には多胎児支援についての情報をお届けしているとのことですので、しっかり対応していただくようお願いしておきます。
ところで、多胎児を育てる母親は、常に不安定な心理状況の中、孤立感や経済的負担、また事故発生リスク等、問題はあまりにも大きく、どれほど心身に負担をもたらすかは想像に難くありません。
私は以前から多胎児育児経験者のピアサポート体制等をつくり、アウトリーチ型の訪問支援を行うなど、要望してまいりました。
奈良市では、多胎児を養育している御家庭へ、希望者に対し、生後7か月まで月に1回訪問し、おむつ1か月相当分を無料配付されております。おむつをお届けすることにより、孤立してしまっている母親への子育て相談や経済的支援につながる観点から奈良市のような取組は非常に大事であるかと考えますが、見解をお聞きします。
21 ◯林 訓之
健康福祉部長 本市では、令和3年度から多胎児家庭への経済的支援として、多胎児を妊娠された方へ4万9,100円相当の妊婦健康診査受診券を追加配付しております。
また、議員からの御指摘も受けまして、今年度から多胎児を妊娠された方全員に連絡し、希望者への助産師による家庭訪問を実施するなどして、妊娠早期からの支援を開始しております。
今後も、産婦健康診査や乳幼児健康診査等のあらゆる機会を捉え、支援を必要とする多胎児家庭を適切に支援できるよう、奈良市など他の自治体での取組も参考にしながら取り組んでまいります。
22 ◯一
原明美議員 要望いたします。
アウトリーチの必要性を訴える中で、今年度から多胎児を妊娠された方全員へ連絡し、希望者への助産師による家庭訪問を実施しているとのことで一定評価させていただきます。
今後も適切に支援できるよう取り組むとのことでありますが、繰り返し申し上げますが、厚生労働省の調査報告によりますと、母親は体力の回復も不十分な状態で育児に臨み、困難感、疲労感、睡眠不足等が増す一方の中で、2人以上の乳児を抱え外出することもままならない状況に陥り、地域社会からも孤立する傾向にあり、多胎児育児家庭の虐待死も単体育児家庭と比べて2.5倍から4倍と指摘されているとありました。
私も奈良市の状況を担当課へ直接お聞きしましたが、おむつ配付は多胎児世帯で100%配付されており、また、お母さんたちのお声として、家族以外に相談することができて安心した、また、楽になったとのお喜びのお声があるそうです。
出産後の母親は不安定な状態になり、産後うつなども懸念されます。相談したくてもできない、疲弊してしまい、どうしたらいいのか分からない、そういった母親へさらに寄り添った、例えば、先ほどの奈良市のような産後の個別につながる支援、取組を実施していただくよう強く要望させていただきます。
続きまして、難病患者のレスパイト支援について。
アンケート調査結果として、難病患者の方15人に調査を実施し、レスパイト入院について知っている人は8人、実際に利用している人は2人とのことです。また、レスパイト入院を利用しない理由は、個室代など経済的な負担や患者、家族の方の意向や医療機関の受入れ条件等、様々な要因が影響しているということが分かりました。
このアンケートからレスパイト入院についての課題が浮き彫りになったかと思いますが、平成26・27年に実施してから数年が経過しており、今後、保健所として何か予定をしている取組はあるのか、お聞きいたします。
23
◯白井千香保健所長 レスパイト入院に限らず、支援の在り方の検討を計画的に進めていたところですが、この2年間以上の間、新型コロナ対策が最優先となり、その後の調査をやむなく見送っておりました。今年度、改めて保健所で把握している人工呼吸器を使用している難病患者、家族の方を対象にレスパイト入院の利用状況や利用ニーズなどについて難病患者の支援を担当している保健師が聞き取り調査を実施し、現状のニーズや課題の把握を行うとともに、支援の在り方について検討してまいります。
24 ◯一
原明美議員 コロナ禍の中で現状把握ができていないとのことですので、早急にニーズや課題把握を行って、具体的な支援につながるよう検討していただきたいと要望しておきます。
先ほどのアンケート調査結果については、個室代などの経済的負担が大きいとの課題が浮き彫りになっておりました。
そこで、寝屋川市では、今年度より災害発生時における病院へのスムーズな避難を促進し、患者本人及び家族の負担軽減を図るとともに、病院側のスムーズな避難患者の受入れにも寄与することを目指すとして、レスパイト入院費用の助成を開始されております。
具体的には、高度医療機器を使用する難病患者の方を対象に、レスパイト入院に係る個室代等の費用について、上限1日2万円を助成する制度が始まりました。寝屋川市のような費用助成があれば、様々に課題はあるものの、経済的な負担が解消され、利用してみたいとの選択ができることが望ましいと考えます。
また、入院が不安という方もお試しで利用することによって継続利用にもつながり、家族介護者の休息につながることになると考えます。
ぜひとも本市でもレスパイト入院の費用助成に取り組むべきと考えますが、これは担当副市長である長沢副市長のお考えをお聞きいたします。
25 ◯長沢秀光副市長 人工呼吸器などの高度医療機器を使用されております、難病患者さんや介護されている御家族への支援につきましては、まずはしっかりと当事者の御意見をお聞きし、具体的な支援策を検討していく必要があると考えております。
検討に当たりましては、レスパイト入院が日常の療養生活への休息支援だけではなく、災害時の緊急避難場所となります医療機関への入院経験にもつながるといった観点もありますので、今後、具体化に向けて検討してまいります。
26 ◯一
原明美議員 ありがとうございます。
当事者の御意見をお聞きしながら具体化に向けて検討してまいりますとのことですので、ぜひともよろしくお願いいたします。
今年度、改めて現状のニーズや課題の把握を行い、支援の在り方について検討していくとありましたので、難病患者の方のレスパイト入院がスムーズにできる体制を本市においても整えていただくよう、併せて要望させていただきます。
続きまして、4.大規模災害における廃棄物処理について。
大規模災害発生時には、枚方市災害廃棄物処理計画に基づき、枚方市災害廃棄物処理実行計画を3か月以内に策定し、災害廃棄物を処理するとのことです。
それでは、本市において、近年では平成30年度の大阪北部地震、また、台風21号で多くの市民が被災され、災害廃棄物も大量に発生したと聞いておりますが、これらの災害の際にはどのようにして災害廃棄物の対応に当たられたのか、お聞きいたします。
27 ◯兼
瀬和海環境部長 平成30年度の大阪北部地震及び台風21号による災害廃棄物につきましては、家庭や道路等で回収したものを合わせまして、市全体で約518トン発生いたしました。発災後は、速やかに市ホームページ等におきまして災害廃棄物の処理方法等を市民に周知するとともに、随時申込みのあった世帯からの回収や清掃工場への直接持込み等により対応を行いました。
また、台風21号におきましては、被害件数も多く長期化したことから、災害支援協定を締結しております事業者に協力を求めるなど、災害廃棄物を速やかに回収できる体制を整え、対応してまいりました。
28 ◯一
原明美議員 大阪北部地震及び台風21号では、災害廃棄物が約518トン発生したとのことで、単純に考えますと10トントラック約52台分もの廃棄物が発生したことになります。また、ホームページ等により災害廃棄物処理方法等を市民に周知し、随時申込みのあった世帯からの回収や清掃工場への直接持込み等により対応したとのことです。
今後、大規模災害が発生したときには、市民は発災直後から災害ごみの片づけを行うことになるかと考えますが、枚方市から適切な情報がないと被災家屋から排出された片づけごみが路上や公園等に積み上げられる状況になり、復旧、復興へ向けての足かせになってしまうことが懸念されます。災害規模によっては自らが処理することを考えますと、災害廃棄物の処理手順や廃棄物の仮置場が設置される可能性もあり、その分別方法などを平時より市民へ啓発することが大切になってくるかと思います。
例えば、茨木市や長野県松本市などでは、市民向けに災害廃棄物処理のガイドブックを作成し、平時から啓発に取り組んでいるところもあり、枚方市でも同様の取組を行ってはいかがと思いますが、市の考えをお聞きします。
29 ◯兼
瀬和海環境部長 議員お示しのとおり、平時から災害廃棄物処理に関する情報を市民に発信することにつきましては、災害廃棄物の適正な出し方や仮置場におけます分別の徹底などにつながり、災害発生時に適切かつ円滑に災害廃棄物を処理するためには非常に大切なことであると認識しております。
市民向けの災害廃棄物処理に関するガイドブックにつきましては、関係部署等との協議、調整を図り、作成に向け検討を進めたいと考えております。
30 ◯一
原明美議員 最後、要望です。
今後、災害廃棄物処理に関するガイドブックについて、作成に向け検討いただけるとの御答弁をいただきましたので、よろしくお願いいたします。
いつ起きてもおかしくないと言われております大規模災害に備え、市民が少しでも災害発生時に混乱なく、災害廃棄物が発生した場合、速やかに処理ができるように、ガイドブック等を活用し、しっかり周知の取組を進めていただきますよう、よろしくお願いいたします。
続きまして、認知症施策について。
世界アルツハイマー月間についての様々な取組をされていることは分かりました。
別館1階で展示による啓発活動を私も拝見しましたが、お聞きしますと市民の方からもお問合せがあるとのことで、やはり認知症に対する関心は高いように感じております。
また、本市の一体的支援については、御答弁によると、認知症の方に対するサービスや市民への啓発活動等についての取組だと思います。
国において、我が党は政府へ提言で家族を含む介護者への支援強化を要請するなど、一体的支援事業の実現を一貫して後押ししてきましたが、今年度から厚生労働省は、本人と家族が共に活動、交流する場を地域に設けて、一体的に支援する地方公共団体に対して補助制度を創設されました。
品川区では、一体的に支援するミーティングセンターめだかの会では区内でジャム作りを実施するなど、御本人や御家族の語り合いによる心理的支援や情報提供の場として取組をされており、また、全国的にも、この補助制度を活用し検討されているとのことです。
そこで、こういった取組において、本市の一体的支援の見解をお聞きします。
31
◯服部孝次福祉事務所長 本市では、これまで、認知症の方を昼夜問わず介護しておられる御家族に対する負担軽減、レスパイトにつながる施策について検討を進めているところでございます。
議員お示しの一体的支援事業につきましては、今後も先行の他市事例も研究しながら、事業の具体化に向けた検討に取り組んでいきたいと考えております。
32 ◯一
原明美議員 ありがとうございます。
事業の具体化に向けた検討に取り組んでいくとのことですので、ぜひともよろしくお願いいたします。
それでは、ここから少し角度を変え、相談窓口について、お聞きします。
要介護認定を受けておらず、地域包括支援センターにもつながっていない方で、家族や周りから見て認知症ではないかと御心配されたときに、相談窓口としてどのような機関や場所があるのでしょうか。また、一般的にどのような対応をされているのか、お聞きいたします。
33
◯服部孝次福祉事務所長 通常、高齢者の方の心身に係る御相談につきましては、各エリアの地域包括支援センターで受け付けております。
御本人の状態、家族、周囲の状況等により対応は異なることになりますが、かかりつけ医がおられる場合には受診を勧奨し、かかりつけ医がない場合は、地域包括支援センターを通じて、市内2病院に委託しております認知症初期集中支援チームなどを御案内することとなります。
34 ◯一
原明美議員 各エリアの地域包括支援センターで受け付けており、かかりつけ医がおられる場合は受診を勧奨し、かかりつけ医がない場合は、地域包括支援センターを通じて、認知症初期集中支援チーム等を御案内するとのことです。
では、認知症初期集中支援チームとありますが、もう少し具体的な活動内容と、その活動実績をお聞きします。
35
◯服部孝次福祉事務所長 認知症初期支援集中チームは、医師、サポート医と医療、介護に携わっている看護師、作業療法士、社会福祉士などの専門職の3人以上で構成されております。
チーム員は、認知症の方、またはその疑いがある方や家庭を訪問して認知機能の状態による困りごとなどを一緒に確認し、早期対応の相談に応じ、医療機関受診やサービス利用、家族支援などの初期支援を包括的、集中的に行っております。
実績といたしましては、令和2年度7件、令和3年度2件、今年度は8月末時点でございますが、3件となっております。
36 ◯一
原明美議員 令和2年度は7件、令和3年度は2件、今年度は8月末時点で3件の方を医療機関に結びつけたとのことで、今後もしっかりと進めていただきたいと思います。
ところで、地域包括支援センターは地域に浸透してきておりますが、先ほども言いました介護認定を受けておられない方は、そもそも相談に行っていいのか、あるいは市に相談できないと思っておられる方が大半ではないかと思います。
神戸市では、認知症について不安や心配なことがある方に対し、こうべオレンジダイヤルを設置し、電話相談窓口を開設されております。認知症かなと心配になったとき、まずは相談自体のハードルを下げるためにも、こういった電話相談窓口についての取組は大事であると考えますが、見解をお聞きします。
37
◯服部孝次福祉事務所長 認知症に係る支援を行うためには、まずは市民の疑問や不安を消すことが重要であると考えております。
今後、議員お示しのコールセンターのような分かりやすい相談窓口の設置も含め、検討してまいります。
38 ◯一
原明美議員 最後、意見、要望です。
分かりやすい相談窓口の設置も含め検討してまいりますとのことですので、この件に関しても、ぜひともよろしくお願いいたします。
令和4年6月定
例月議会において、認知症の支援について質問した折、全庁的に一体となって支援をしていくとの御答弁をいただき、枚方版オレンジプランを作成するような強い思いで支援をしていただくよう要望したところです。
再度申し上げますが、2025年には5人に1人がなるとされてる認知症において、現状は認知症の対応部署が複数にわたっており、どういう人がどこに行けばいいのか分からないのが実態でありまして、市民にとって分かりにくいのではないかと考えます。
先ほどの、例えば、電話相談窓口のみならず、認知症相談センターというような市民が見て分かりやすい相談窓口を設けるなど、迷わず、ためらわず、相談しやすい環境と、各部署が連携し、包括的な支援が行える体制を整備していただきたいと要望させていただきまして、私からの一般質問を終わります。
39
◯木村亮太議長 これにて、一
原明美議員の質問を終結します。
40
◯木村亮太議長 次に、野村生代議員の質問を許可します。野村議員。(拍手)
41 ◯野村生代議員 おはようございます。
一般質問の機会を与えていただき、ありがとうございます。
早速ですが、通告に従って、順次質問していきます。
1.男性用トイレへのサニタリーボックス設置について。
この件は、先日の広瀬議員の質問で、本庁分館等のバリアフリートイレにはサニタリーボックスが設置されていると聞きましたので、要望のみといたします。
庁舎内の男性用トイレでは、サニタリーボックスを置くスペースが課題だと聞きました。トイレに関わる困り事は、恥ずかしさもあって人に話しづらいと感じますが、自分で何とかするばかりでは苦しい気持ちが積み重なります。必要不可欠なトイレですので、想像力を働かし、少しでも快適に利用できるようにするべきであります。サニタリーボックスの設置も工夫して、さらに拡充するよう要望といたします。
2.「自死」予防対策について。
厚生労働省令和3年自殺対策白書において10代の死因における国際比較によりますと、日本は死因の第1位が自殺となっており、また、人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺死亡率も、G7の先進諸国の中で高い水準になっています。
日本の自殺者数は、新型コロナウイルス流行前の2019年まで減少傾向にあり、人口減の影響を除いた人口当たりの数値で見ると、2018年までの10年で、20代では約3割、40代以上については約4割以上低下しています。しかし、その一方、20歳未満については、他の年代に比べて絶対数は低い水準ながら逆に14%増加しているとNPO法人3keysの報告があります。
枚方市いのち支える行動計画(自殺対策計画)中間評価報告書の総括では、「令和2年については、新型コロナウイルス感染症感染拡大により社会状況が大きく変わったこと」などにより、「本市においても5年ぶりに自殺死亡率が増加に転じました」とあり、とりわけ女性の自殺者数が増えたということでした。
そこでまず、令和3年度、2021年の状況について伺います。
あわせて、9月10日から16日の自殺予防週間における取組についても伺います。
3.子どもを守る条例について。
昨年、2021年3月31日に施行された枚方市子どもを守る条例の基本理念は、1.子どもの権利「一人ひとりの子どもの最善の利益を第一に考慮する」、2.子育ち支援「一人ひとりの子どもの主体的に生きる力を育む」、3.子育て支援「一人ひとりの子どもに寄り添い、子どもを育てる家庭全体を支援する」とあります。子どもの権利について明確に述べられているわけですが、施行して1年半、どのような取組を行ったのか伺います。
4.支援教育について。
5月から、4月27日付特別支援学級及び通級による指導の適切な運用についての文科省通知に基づく今後の支援教育の強行な進め方が、ここに来て一旦立ち止まって白紙に戻すということです。教育委員会の迷走に振り回されてきた子どもと、保護者及び教職員の疑問や不安の払拭につながったのでしょうか。白紙に戻すといっても何をもって白紙なのか、よく分かりません。結局、教育長に対しての不信感だけが残ったのではないか、と思わざるを得ない状況になっているような気もします。
支援学級での授業時数、週の半分、15時間以上は、現時点では開始する時期は決めないが、撤回されたわけではない。自校通級指導教室、枚方版支援教室は全校設置ではなく、設置された学校では支援学級での授業時間数は週の9時間以上、設置されない学校は支援学級での授業時数は日の1時間以上ということ。自校通級指導教室が全校設置にならないので、既存の他校通級指導教室がそのまま他校通級指導教室として残ることになったと理解しています。
では、なぜ4月27日付文科省通知を通知どおりの内容で、説明もなく乱暴なやり方で保護者と学校現場に下ろそうとしたのかが理解できなくなりましたので、理由を伺います。
また、文科省の通知の法的拘束力はどこまであるのでしょうか。支援学級において週の半分以上、授業を受けなければならないという半分以上の週当たり15時間という数字に法的根拠はあるのでしょうか、伺います。
これで1回目の質問を終わります。
42
◯白井千香保健所長 2.「自死」予防対策について、お答えします。
国の基礎資料を基に大阪府こころの健康総合センターが作成しました、大阪府の各市町村の自殺の内訳によれば、令和3年の本市の自殺者数は57人で、内訳は男性41人、女性16人です。令和2年から男性は10人増加し、女性は6人減少した結果、合計で4人増加しています。
年代別では、令和2年は60代以上の女性の割合が高くなっていましたが、令和3年は20代から40代の男性が増加しています。また、20歳未満の若者は、1人増加して3人となっています。
自殺予防週間においては、自殺の多くが追い込まれた末の死であり、防ぐことができる社会的な問題であるとの観点から、例年、『広報ひらかた』や京阪枚方市駅構内にあるデジタルサイネージを活用し、ひらかたいのちのホットラインをはじめとした相談窓口の周知を行っています。
さらに、今年度は、自殺予防週間に合わせ、令和5年度の枚方市いのち支える行動計画の第2期計画の策定に向けて、無作為抽出した18歳以上の市民4,000人に意識調査を実施するとともに、市政モニターを対象として、意識調査と同内容のアンケートを実施しております。
43
◯横尾佳子子ども未来部長 3.子どもを守る条例について、お答えいたします。
条例施行後の取組でございますが、まず条例を広く知っていただくために、『広報ひらかた』やホームページ、市公式SNSのほか、地域の掲示板、学校で配付されているタブレットなど、様々な手段を活用して周知、啓発を行ってまいりました。
また、職員採用セミナーでの周知のほか、学校保健会や民生委員、児童委員の地域ブロックなどの関係機関への出前講座も行ってまいりました。
今年度には、子どもの権利擁護に向けた相談体制の充実の一環として、子どもだけでなく、広く子どもに関する事柄について安心して御相談いただけるよう、総合相談窓口として子ども相談課を設置いたしました。
また、いじめや不登校など子どもが抱える様々な課題について、未然防止、早期発見、早期解決できるよう、子どもがより相談しやすくなる体制整備を目指し、ICTを活用したSNS相談の構築に向けた実証実験にも取り組んでいるところでございます。
44 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 4.支援教育について、お答えします。
教育委員会としましては、今回の件につきまして説明が不十分であったため、不安を与えてしまったことについて申し訳なく思っております。
今回の文科省通知は指導、助言ではありますが、大阪府に対して交付されている義務教育費国庫負担金の適正使用の観点を踏まえると、その根拠と法的拘束力があるものと考えております。
いずれにしても、児童・生徒一人一人にとって教育的ニーズに応じた適切な学びの場になるよう見直すことで、より質の高い支援教育の充実を目指してまいります。
45 ◯野村生代議員 ありがとうございます。
それでは、2回目以降の質問と要望をさせていただきます。
2.「自死」予防対策については要望といたします。
自死によって亡くなられた方の状況を伺ったところ、2020年、令和2年は、60代以上の女性の割合が高くなっていましたが、2021年、令和3年は、20代から40代の男性が増加しているとのことでした。
この点については、新型コロナウイルスの感染拡大の影響が大きいのではないかと思われますが、これらの年代は小中高生の親世代に当たりますので、若年層への影響が懸念されます。
本市においては、今のところ若年層への顕著な影響は見られないようですが、今年度は自殺予防週間に合わせて、枚方市いのち支える行動計画の第2期計画策定に向けた意識調査を実施しているということですので、新型コロナウイルスの影響等も確認していただいた上で、中間評価報告書にもありますように、子どもたちがSOSを出しやすい環境整備について優先的に取り組んでいただきますよう要望といたします。
3.子どもを守る条例については、2回目の質問です。
自死予防対策についてでも子どもたちがSOSを出しやすい環境整備について優先的に取り組んでいただきますよう、今、要望したところではございますが、答弁にもありましたように、より子どもが相談しやすくなる相談体制の充実を強くお願いしておきます。
さて、質問ですが、2022年4月19日の国際NGOセーブ・ザ・チルドレンが学校生活と子どもの権利に関する教員向けアンケート調査において、子どもの権利を名前だけ知っている、全く知らない教員が3割、学校で子どもの権利教育を特に行っていないとの回答も約半数とプレスリリースを行いました。本市の状況についてはいかがでしょうか、伺います。
46 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 教育委員会としましては、学校園に対し、子どもの権利条約を踏まえ、教育活動全体を通して、幼児、児童、生徒の権利を尊重する精神を徹底するよう指示しているところですが、教職員へのさらなる周知、徹底を図ってまいります。
子どもたちは、小学校6年生及び中学校3年生の社会科や、中学校2年生の道徳科の授業において、子どもの権利条約について学んでおります。また、中学校3年生社会科の教科書に、一部抜粋ですが、子どもの権利条約の条文が掲載されており、生徒は、生きる権利、守られる権利、育つ権利、参加する権利等について学習しております。
47 ◯野村生代議員 学校においても権利の主体者である子どもたちが自分自身の権利について知る・学ぶ機会がこれからも保障されることと、子どもの社会参加を推進する取組もお願いしたいと思います。
3回目の質問です。
子どもの権利擁護を基本理念とするこの条例の中で、どうしても理解できないことがあります。昨年の9月定
例月議会でも一般質問で取り上げましたが、リーフレット等で、大人みんなの役割の「4.ほかのひとを大切にすること」があります。この表現自体には異論はないのですが、条文では「社会の決まりを守り、他者の権利を尊重し、他者を大切にする心を育むこと」とあります。人権を尊重することが全ての基本だと思っていますが、社会の決まりが人権尊重よりも先にあることがどうしても理解ができません。人権尊重よりも優先される社会の決まりとはどのようなことなのか伺います。
48
◯横尾佳子子ども未来部長 子どもを守る条例におきましては、「一人ひとりの子どもが笑顔で健やかに成長できるまち枚方」の実現に資することを目的としており、その実現に向けて、基本理念に「一人ひとりの子どもの最善の利益を第一に考慮すること」を掲げております。この基本理念の下、条例第6条で示している社会の決まりにつきましては、共生のため、相互尊重のルールという意味合いで記載しているものでございます。
49 ◯野村生代議員 共生のための相互尊重ということは、他者の権利を尊重し、他者を大切にする心を育むことと同じようなことではないかと思うのですが、だから、そのルールとは一体何なのか、どんなことを言っているのか、具体的に尋ねているつもりでした。
私は、社会の決まりとは法律のことであると解釈しています。例えば、学校は子どもにとっての社会となると思います。校則に従うのが当たり前になりますが、ブラック校則などと言われる子どもたちの自由を制約する校則に対しては、意見表明権を行使し、変えることができるわけです。
日本国憲法の三原則は、基本的人権の尊重、平和主義、国民主権です。日本の全ての法律や決まりは、憲法に従ってつくられています。
重ねて述べますが、一人一人が生まれながらに持っている人権を尊重することより、条文では社会の決まりを守ることが先にある、または並列に書かれていることに、どうしても納得ができません。子どもを守る条例ということでありますが、子どもの権利擁護をうたう条例ができたと判断しています。見解を伺います。
50
◯横尾佳子子ども未来部長 社会の決まりは、その時々の社会状況の変遷などにより変わるものもあると認識しております。そうした決まりを変える際には、子ども自らが自分の意見や考えなどを伝えることができると同時に、相手の考えも聞き、合意形成を図りながら、よりよい結果を生み出していくことが大切であると考えております。そうしたことができるようになるには、自分の意見を表明したり、議論したりするといった多様な経験を積み重ねていく環境が必要なため、条例第12条に規定する、子どもが社会参加、意見表明できる機会の確保についても併せて取り組んでいくことで、子どもの権利擁護につながるものと考えております。
51 ◯野村生代議員 社会の決まりは変わるものであるとの認識、私も同じように認識しています。しかし、人権尊重は、何度も言いますが、人が生きていく上での基本中の基本です。だから、変わらないのです。普遍的な人権よりも、変わることもある社会の決まりが優先されるとはあり得ないことを強調しておきます。条文の再検討を要望いたします。
最後に、市長に伺います。
新聞折り込みにあったふしみ市政だよりで子どもを守る条例に触れておられましたが、子どもに対する支援体制についてのみ書かれていて、基本理念の子どもの権利擁護には言及されていませんでした。
私としては、子どもの権利を全面的に表に出していただき、その上で生きる権利、守られる権利、育つ権利として、その権利擁護のための支援体制を充実すると触れていただきたかったと思うのですが、いかがお考えでしょうか。
52 ◯伏見 隆市長 議員御指摘の市政だよりにつきましては、私が有権者の皆様と約束した様々な公約の進捗を、紙面に限りがある中で市民の皆様に分かりやすくお伝えするものであります。
子どもを守る条例の基本理念の一つであります、子どもの最善の利益を第一に考慮することは大切なことであり、条例の啓発を通じて、市民一人一人に周知していきたいと考えています。
53 ◯野村生代議員 ありがとうございます。
市民に知っていただく大切なことであるので、市長自らの発信も、これからもどうぞよろしくお願いいたします。
4.支援教育について、2回目の質問です。
教育長、申し訳ないとおっしゃるならば、教育委員会の迷走に翻弄された子どもたちと保護者、教職員に謝罪していただきたいと思います。
今、答弁では、通知は指導、助言であり、通知の中には原則として週の授業時数の半分以上を目安とされているということで、15時間という数字には拘束力がないと理解いたしました。
先日、障害者権利条約を守っているか、国連の障害者権利委員会は9日、8月に実施した日本政府への審査を踏まえ、政策の改善点について勧告を発表。特別支援教育をめぐっては、通常教育に加われない障害児がおり、分けられた状態が長く続いていることに懸念を表明。分離教育の中止に向け、障害の有無にかかわらず共に学ぶインクルーシブ教育に関する国の行動計画を作るよう求めた、との報道がありました。具体的には、4月27日付文科省通知の廃止も含まれています。
通級指導教室を各学校に設置することは、通常学級在籍の児童、生徒が通級指導教室を利用することであるので、文科省をそのことをもってインクルーシブ教育を進めようとしていると一定は理解しています。
しかし、一方で、支援学級在籍の子どもが1日の半分、週の半分以上、通常学級から離れるということは、存在感が薄くなり、学校の中に支援学校ミニ版があるようなもので、分離教育だとの認識があります。このことは矛盾していると思いますが、見解を伺います。
54 ◯尾川正洋教育長 先日の文部科学大臣の会見におきまして、今回の文科省通知については、むしろインクルーシブ教育を推進するものであると述べられております。
今回の文科省通知を踏まえまして、時間数を全面に出した説明を5月の時点で保護者の皆様に不十分な資料を配付したことが今回の混乱の原因になったものと反省しているところでございます。
教育委員会といたしましては、文科省通知は、あくまで枚方市の支援教育の見直しのきっかけにすぎないと考えてございまして、本市がこれまで取り組んできました「ともに学び、ともに育つ」という理念をしっかりと実現していくためには、1日1時間以上を支援学級で学ぶ、自立活動は週1時間以上行うというような児童、生徒の教育的ニーズを踏まえない画一的な方針を見直す必要があると考えたものでございます。
そのため、子ども一人一人の状況を確認し、保護者の思いを受け止めながら、適切な学びの場を提供するためには、より専門性の高い支援教育につながる教員研修や教育ソフトの活用を行うとともに、近い将来、全校への通級指導教室の設置を進めていきたいと考えてございます。
いずれにいたしましても、このような取組を通じまして、本市の理念である「ともに学び、ともに育つ」取組を進めるとともに、障害のある子どもの自立と社会参加を見据え、一人一人の教育的ニーズに最も的確に応える支援教育の実現を目指してまいります。
55 ◯野村生代議員 一人一人の教育的ニーズに最も的確に応える支援教育の実現は、私も目指したいと思っております。
ただし、今回のこの国連の障害者権利委員会の日本政府への審査には、他国に比べ異例の規模となる100人の障害者や家族らが現地に向かい、権利委員に課題を伝えたり、日本政府との議論を傍聴したりしたとのことです。それだけ当事者の皆さんが国内では差別され、生きづらさを感じている現実に課題が多いからではないでしょうか。その中で、具体的な項目、4月27日付文科省の通知の廃止が勧告に取り上げられたことは、支援学校を選ばず、地域の学校で友達との学校生活を当たり前に過ごすことにした児童、生徒にとって、それだけ理不尽な内容であり、インクルーシブ教育と相反するものであるということだと思います。そのような思いを持ってロビーイング活動をされた当事者に思いをはせることもなく、通知の撤回をしないという対応を早々に文科大臣が述べられたことは残念です。
重要なのは、なぜ障害がある子どもたちと保護者は、支援学校を選ぶこともできるのに選ばず、地域での学校生活を選んでいるかということです。地域の学校の集団の中で育ち合うことが当たり前のことであるからではないでしょうか。だから、まず重要なのは交流であり、共同学習です。共にいる時間と場所、その量と質です。
以前も述べましたが、シーソーが偏ることは当たり前で、何が悪いのでしょうか。バランスよいシーソーの絵には、Well-beingの実現という言葉までありました。多様な幸せを求めるなら、何が一人一人の子どもにとって幸せなのかを考えていただきたいです。自立という言葉を重要視されていますが、自立するということは一人で何でもできることではなく、他者に頼っていいということを知ることだと、今ではそう考えられていると思います。子どもたちは、一緒に遊び、勉強し、学校活動を行い、行事に参加することによって、障害のあるなしや国籍、生まれなどにかかわらず、違いを認め合い、支え合うことができる他者との関係を築いていくものです。そのことが将来社会につながっていくのだと私は信じています。
また、教職員もそうです。まず出会うことから始まり、相手を理解しようとする姿勢、一人一人の子どもに対してどのように関係をつくっていくのか、どのような集団をつくっていくのかが重要だと考えています。
「ともに学び、ともに育つ」理念をそのままでと言われるならば、理念どおりの取組を進めていただきたいです。時間数の縛りではなく、視野を広くしてインクルーシブ教育を語り、実行していただきたいと願います。
特別支援学級の在籍児童、生徒の割合が高い自治体は、確かに大阪です。なぜ割合が高いのか、これまでの支援教育の在り方を検証する必要はあると思います。一人一人の教育的ニーズに的確に応える指導も結局は今の学校教育の在り方そのものに関わっていて、それこそ誰一人取り残さないという学校の在り方を追求していかなければならないのだと思います。
私自身は、地域の学校内に支援学級があることは分離教育になると思っています。繰り返しますが、支援学級に1日の半分、週の半分15時間以上では、共にいる時間が圧倒的に不足するからです。
私は、全ての児童、生徒が通常学級に在籍し、困り事を抱えている子どもにそれぞれ寄り添い、解決方法を見いだすことが一人一人の教育的ニーズに応えることではないかと考えます。マンパワーがさらに必要になることは十分承知の上ですが、それだけ今の学校現場には課題が多いと思っています。そして、教育課程編成権は学校にあるということも忘れないでいただきたいです。
今回は、現制度において、よりよい教育環境整備のために要望いたします。
1.支援学級での授業時数、週の15時間以上の縛りをなくすこと、2.早期に全校に自校通級指導教室を設置すること、3.同時に全校に特別支援教育支援員の複数配置をすること、4.改正義務教育標準法に定められている学級編制が市として取り組まれている支援学級在籍児童も含めた算定、いわゆるダブルカウントになるよう、市から国・府へ求めていくこと、以上の4点を求めて、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
56
◯木村亮太議長 これにて、野村生代議員の質問を終結します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
57
◯木村亮太議長 午前11時5分まで本会議を休憩します。
(午前10時57分 休憩)
(午前11時5分 再開)
58
◯木村亮太議長 本会議を再開します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
59
◯木村亮太議長 次に、岡市栄次郎議員の質問を許可します。岡市議員。(拍手)
60 ◯岡市栄次郎議員 一般質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
それでは、通告に従いまして、順次質問をさせていただきます。
持ち時間の30分を超えますが、会派内で調整させていただいておりますので、よろしくお願いいたします。
それでは、まず初めに、1.大規模開発事業に伴う本市財政への効果について、お伺いします。
現在、枚方市では、大規模な開発事業として枚方市駅周辺再整備事業を進めており、その事業の中においては住居等の整備も含まれているとのことですので、固定資産税や、市外からの転入者による市民税や市税の増収効果が期待できるものと考えています。
しかしながら、地方財政上、市税が増加した分については、地方交付税が減少することにより、歳入総額としてはあまり増収につながらない財政構造となっていると認識しております。
そこで、実際に開発による住居等の増加が本市財政にどのような効果やメリットがあるのか、お伺いします。
次に、2.枚方市駅周辺再整備について、お伺いします。
9月2日に行われました全員協議会を含め、これまで議会からは4)街区の民間活力導入エリアの市有地の売却やタワーマンションについて、賛否の意見が出ております。4)街区の民間活力導入エリアにタワーマンションが立地するかどうかは分かりませんが、他市の主要な駅前周辺のまちづくりを見てみると、人口減少に伴うコンパクトシティ化への対応や土地利用の高度化による良好な都市空間の形成、居住ニーズからタワーマンションが建設され、タワーマンションと合わせて整備された商業・業務施設や、緑豊かな広場などがまちのにぎわいをつくっている事例も多くあります。
私も、人口減少に伴うコンパクトシティ化の流れの中、立地適正化計画に基づく都市機能の集約化に伴い、駅周辺に誘導すべき施設として、分譲マンションを計画することは、まちの密度を高め、政策に貢献することになるのではないかと考えております。
そこで、居住施設ができることによる効果などについて、お伺いします。
先ほど大規模開発事業に伴う、本市財政への効果について質問させていただきました。9月2日の全員協議会で示された枚方市駅周辺再整備事業に係る財政シミュレーションでは、参考として市税効果額が出されておりましたが、これにはどういった内容が見込まれているのでしょうか、市民税を見込まれているのであれば、その試算の内容も併せてお伺いします。
次に、3.摂南大学と連携した6次産業化の取組について、お伺いします。
昨年12月定
例月議会において、摂南大学と連携した農業特産物の創出など、公民連携を含めた6次産業化の取組を積極的に進めていただくよう要望してまいりましたが、その後の進捗を含めた現在の取組状況について、お伺いします。
次に、4.王仁公園における今後の活用について、お伺いします。
この9月から、王仁公園で枚方市営初のスケートボード広場を試行としてオープンされました。試行実施とはいえ、非常にうれしく思っております。また、本格整備に向けた実証実験の側面もあることから、既存の園路を簡易補修して広場に活用したり、土木部内にある廃材をセクションに転用するなど、費用軽減も図られているところは評価できます。
それだけではなく、フラットレールなどのセクションは正規品を設置されているなど、親子連れなどが初心者でも楽しく気軽に利用できる施設だと思います。
今回の試行実施で利用者ニーズが確認できれば、いよいよ本格的なスケートボード広場の整備に取り組むことになると思います。
そこで、現在の利用状況と今後のスケートボード広場の活用について、お伺いします。
次に、5.スケートボードパークの整備について、お伺いします。
9月に王仁公園でスケートボード場が試行オープンしましたが、前回、6月定
例月議会でも要望しましたが、1か所整備したから、それで終わりではなく、体育館やグラウンドのように身近な場所でスケートボードが楽しめるよう、ニーズを見極めながら市内に何か所か整備していく必要があると考えております。
そこで、王仁公園以外でのスケートボードパークについて、その後の検討状況について、お伺いします。
次に、6.本市のにぎわいづくりについて、お伺いします。
先日行われました総務委員協議会では、観光にぎわい部より、大阪・関西万博に向けた今後の観光施策に関するロードマップが示されていました。ここでは、現在活用を検討されている幼児療育園跡地について、民間事業者へのサウンディング調査を実施し、いよいよ活用に向けて動き出すということをお聞きしております。これに関して、今後のサウンディング調査の具体的な進め方について、お伺いします。
以上をもちまして、1回目の質問を終わらせていただきます。
61
◯田中哲夫総合政策部長 1.大規模開発事業に伴う本市財政への効果について、お答えいたします。
市税収入につきましては、普通交付税を算定する際の基礎数値の一つであることから、開発等に伴い市税収入が増加した場合には、その一定割合について交付額が減少することになります。
交付税の算定に当たりましては、基本的に市税収入額の75%が加味されますので、例えば、1億円の市税収入の増加があれば7,500万円交付税が減少しますので、差額の25%である2,500万円が実質的な収入の増加につながります。また、市税収入が増えることで、自主財源比率の向上にもつながります。
62 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 次に、2.枚方市駅周辺再整備について、お答えいたします。
先日の全員協議会においてお示しいたしました枚方市駅周辺再整備事業に係る財政シミュレーションにおける市税効果額につきまして、3)街区及び4)街区、5)街区の再整備に伴い、土地利用による固定資産税と都市計画税及び新たな居住者による市民税を見込んでおります。その額は、年間で約2億円と試算しております。
また、市民税につきましては、想定した居住施設の戸数を基に、国土交通省の住宅の市場動向調査を参考に設定した世帯ごとの人数や市外からの転入者の割合、本市の課税状況調べを参考に設定した納税義務者割合から算出した市民税の納税義務者数に、本市における納税義務者1人当たりの年間平均市民税の値を掛け合わせて試算したものでございます。
63 ◯野田充有観光にぎわい部長 続きまして、3.摂南大学と連携した6次産業化の取組について、お答えいたします。
本市では、令和2年に摂南大学と包括連携協定を締結しており、農業の6次産業化を見据えた商品開発などの取組について、同大学農学部と協議を重ねております。その中で、かつてスモモ団地と呼ばれた杉地区のスモモに着目し、地元農家協力の下、すももサイダーの開発に取り組みました。
昨年は、250ミリリットル入り1万2,000本を商品化し、観光ステーションなどで販売したところ好評だったことから、今年はさらに5,000本増産するとともに、販路拡大にも取り組む予定でございます。また、今年はウォッカをベースにしたアルコール飲料の試験開発にも成功しており、720ミリリットル入りの瓶400本が完成したところです。
続きまして、5.スケートボードパークの整備について、お答えいたします。
整備の候補地として市が保有する土地やスポーツ施設内の未利用スペースなど、交通アクセスや騒音対策といった課題を踏まえ、様々な場所を調査しているところでございます。
続きまして、6.本市のにぎわいづくりについて、お答えいたします。
幼児療育園跡地の活用につきましては、枚方宿地域におきまして人が行き交うきっかけとなるような、にぎわい創出の拠点となることを目指し、民設民営による整備で検討を進めていることから、広く民間事業者等の意見や提案を聞くため、公募型のサウンディング調査を実施いたします。
今後のスケジュールとしましては、9月に現地見学、説明会などを行い、事前サウンディングシートの提出などを経て、10月には本サウンディングを実施し、11月下旬に実施結果の概要を公表する予定としております。
なお、今回のサウンディング調査におきまして、予算の執行は伴いません。
64 ◯田村孝文土木部長 次に、4.王仁公園における今後の活用について、お答えいたします。
9月1日から王仁公園に試行オープンしたスケートボード広場は、9月11日現在で、若者を中心に多いときには1日延べ12人に利用していただいております。
今後につきましては、本格整備の可能性について、引き続きニーズや利用状況の確認、並びに周辺への影響などを把握する必要があると考えています。そのため、広場の利用者だけでなく、インターネットも活用するなどで広くアンケート調査を行い、調査結果などを整理した上で検討を進めていく考えです。
65 ◯岡市栄次郎議員 それぞれの御答弁ありがとうございました。
それでは、順次2回目の質問と要望をさせていただきます。
1.大規模開発事業に伴う本市財政への効果について、2回目の質問です。
市税収入は交付税の基礎数値であるとのことです。つまり、市税収入の増加により、基準財政収入額が増加することから、交付税は一定減少するものの、大規模開発により市税が増収となれば、増収額全額ではないにせよ、歳入総額確保にもつながることは理解しました。
また、依存財源と自主財源といった観点を踏まえますと、増収分は全額、依存財源である交付税や臨時財政対策債から、自主財源の根幹である市税に振り替わることになりますので、こういった観点からも財政基盤の強化につながる取組だと考えます。
しかしながら、一方で、大規模開発事業を実施する際、多額の費用負担を伴うことから、様々な財源を活用する必要がありますが、国の補助金以外では、その多くを市債で賄われるものではないでしょうか。
そこで、市債残高の増加、将来負担の増加といった課題に対して、いかにして健全な財政運営を図っていこうと考えているのか、お伺いします。
66
◯田中哲夫総合政策部長 大規模事業を実施する上で、財政負担の平準化や年度間の税負担の公平性の観点からも市債の活用は必要となりますが、交付税算入のあるより財政的に有利な市債の活用や基金を活用した借入れの抑制に努めているところでございます。
また、地方債残高の増加に伴う公債費の増加は、将来の財政運営に影響を与えますので、毎年作成することとしております長期財政の見通しを基に財政状況の変化を確認しながら事業展開を図っていくことで、健全な財政運営に取り組んでまいりたいと考えております。
67 ◯岡市栄次郎議員 枚方市駅周辺の再整備を行うことで、転入者の増加や新たなにぎわいが創出され、まちの活気を呼び起こし、結果的に市税収入の増加につながっていくものであると考えます。そうした事業によってもたらされる効果を踏まえると、整備費の負担は将来への投資として捉えることができます。もちろん市債残高の本市財政への影響については十分に注意を払っていただく必要はありますが、本市の10年先、20年先の未来のためにも着実に推進していただくよう要望しておきます。
次に、2.枚方市駅周辺再整備について、2回目の質問です。
市税収入は、地方交付税への影響がありますので、試算額が2億円だと約5。000万円の新たな財源が確保でき、安定的な財源となるということは非常に大きいことだと思います。
市民税については、現時点で想定となることは仕方ありませんが、一定の根拠から試算されているということです。
今は市税についてお伺いしましたが、それ以外の効果として、先ほどの御答弁でもありましたが、市外から転入する定住促進や地域への効果というものも大きいのではないでしょうか。
特に今回の再整備では、川原町商店街など地域への波及効果があるまちづくりとするべきと考えており、夜間人口が低いこの地域に人口が増えることは、それだけでも地域への効果も期待できますが、そういった地域が活性化するようなまちづくりをより効果的に行うため、本市ではどのような取組を考えているのか、お伺いします。
68 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 本市といたしましても、枚方市駅周辺再整備に取り組むことで創出したにぎわいを川原町や宮之阪地区などの周辺にも広げ、市駅周辺全体の活性化につなげていく取組が必要でございます。
そのような考えの下、例えば、みどりの大空間でのイベント開催等のにぎわいづくりにつきまして、まちの価値を高めるエリアマネジメントの一環といたしまして、川原町商店街などの地域や新たな住民などと連携しながら持続的な取組を行うことや、民間活力導入エリアの高度利用に伴い、敷地内に歩行者動線や広場などを設置して、人の流れを誘導するなど、公民連携しながら市駅周辺再整備区域との一体的な活性化に取り組む考えでございます。
69 ◯岡市栄次郎議員 コンパクトシティの観点からは、魅力ある居住施設については必要と思います。
全国的な中心市街地における土地利用では、土地利用の高度化と合わせた空間利用を行うことで、快適な住環境などを実現するための効果的な手法として、タワーマンションが土地の価値向上と合わせて多くの好事例として認識しております。
枚方市駅周辺再整備事業で目指す居住施設については、枚方市駅周辺再整備基本計画では、多様な居住施設という内容が示されています。そこで、多様なニーズとはどのようなものを考えているのか、お伺いします。
70 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 多様な居住施設につきましては、各街区の特性に応じて、若年・子育て・高齢者世代など様々な世代ニーズに対応した分譲、賃貸を想定しております。
具体的には、先行して実現する予定の3)街区における賃貸住宅に加え、4)・5)街区のまちづくりを進めることで、4)街区の複合施設には、子育て支援施設や教育、医療などの利便性と快適性の向上につながる施設、体験型の文化芸術や公園、広場と連携した健康増進などの市民交流や、にぎわいを促進する施設、多様な働き方が可能なシェアオフィスやインキュベーション施設などと合わせて住居機能を誘導することで、各世代が必要なサービスを身近なところで享受できる生活サポート機能が充実したまちづくりを目指しております。
71 ◯岡市栄次郎議員 市民の様々なニーズに対応していく考えであることは一定理解できました。そういったニーズに応えながら生活サポート機能を充実させることで、まちの魅力や価値がさらに向上すると思います。そうした取組を契機に、周辺のまちにも波及すると思いますので、ぜひ実現に向けて取り組んでいただきたいと思います。
また、今回、枚方市駅周辺再整備による効果という視点から具体的な内容について、お聞きしました。
私としては、民間ノウハウを最大限に活用して、現在進めている3)街区を皮切りに、その流れを止めることなく、4)・5)街区においては、民間活力導入エリアでの、まちの魅力を高める複合施設や複合施設と連携した公園、広場の活用、さらには地域資源である川原町商店街などへ波及することで、その効果が結果として現在の試算した以上の効果が得られるよう取り組んでいただきたいと思います。
こういったことが実現すれば、本当に全国に誇れるまちづくりとなると思いますし、全員協議会で示された4)・5)街区の土地利用イメージ図では、そのようなまちの姿を想像することができましたし、さらによくなると期待しております。
これだけの事業、まちづくりを行うのですから、当然様々な意見はあると思いますが、本市としてはそういった意見をしっかり聴き、行政として対応するべきまちづくりの課題を整理、対応しながら、再整備基本計画や今回示された、まちづくりの考え方(案)の実現を着実に進めるよう要望しておきます。
次に、3.摂南大学と連携した6次産業化の取組について、2回目の質問です。
スモモを中心として摂南大学と連携していることは一定理解できましたが、本市の農業振興に関する取組をさらに発展させていくため、今後、どのように摂南大学と連携した取組を進めていくのか、お伺いします。
72 ◯野田充有観光にぎわい部長 摂南大学との今後の連携でございますが、スモモについては栽培が難しい高品質な品種の栽培研究も進められており、今年は新規果樹育成が専門の教授による指導の下、苗木24本の試験栽培が同大学の学生により行われております。
スモモ以外の取組につきましては、森林整備に伴い伐採した竹を粉砕してできたチップが多くあることから、これを活用した堆肥化や早出しタケノコの栽培といった新たな研究を始めたところでございます。
73 ◯岡市栄次郎議員 摂南大学との今後の連携については、一定理解いたしました。
この摂南大学農学部ですが、令和2年度に開設されており、同学部の学生は来年度に初めて卒業を迎えます。その中には、本市で農業分野の仕事に従事したいという方もおられるかもしれません。それ以外にも、新規就農を目指す人や事業者など、本市で農業をしたいという方は少なからずいると思います。そういった方々を枚方市に引き止め、協力をいただきながら特産物の創出や普及、啓発などに取り組む必要があると考えますが、本市の見解をお伺いします。
74 ◯野田充有観光にぎわい部長 本市で新規就農を目指す方につきましては、これまでから農業委員会や大阪府、JAなどと連携を図り、就農計画策定の支援をはじめ、就農希望者本人に寄り添った適切な指導、助言を行っております。本市のような、いわゆる都市農業を継続していくためには、未来を担う若い世代の力は必要不可欠であると認識しており、本市で農業の研究に携わる学生の皆さんが卒業後、一人でも多く枚方の農業に携わっていただけるよう、6次産業化や特産物の創出による枚方の農業の魅力を高める取組を進めていく必要があると考えております。
75 ◯岡市栄次郎議員 摂南大学農学部の学生が本市で学んで得た知識や技術があるにもかかわらず、市外に流出してしまうことは、本市にとっても大きな損失だと思います。
摂南大学農学部の学生の意向を尊重しつつ、摂南大学農学部と綿密な情報共有を行い、若い世代の活用について積極的に取り組んでいただくよう要望しておきます。
また、伐採した竹の粉砕チップの有効活用については、他市町村でも事例は少ないのではないかと思います。早出しタケノコの栽培や粉砕チップを堆肥化することが実現できれば、減農薬栽培につながり、SDGsを推進することができます。
これらの取組を含め、摂南大学農学部との連携強化を図り、様々な取組にチャレンジしていただきますよう要望しておきます。
次に、4.王仁公園における今後の活用について、2回目の質問です。
王仁公園のスケートボード広場については、アンケート調査を実施し、利用者ニーズなどの把握に努め、利用状況等の結果も調査した上で本格的なスケートボード広場の検討を進めていただけるとのことですので、よろしくお願いいたします。
さて、王仁公園は令和3年度に基本方針を策定し、今年度は指定管理者とPark-PFIの公募選定を進めていると確認しております。私は、これまでも王仁公園をさらに魅力ある公園にするために、人気のスポーツ施設を設けることを要望してきました。スケートボード広場については、その一つと考えております。
そこで、今後の新たな公園施設への取組として、どのようなことをお考えか、お伺いします。
76 ◯田村孝文土木部長 現在、さらなるにぎわいの創出に向け、王仁公園の次期指定管理者並びにPark-PFI制度を活用して新たな公園施設を設置する事業者、それぞれの公募選定手続を進めております。
このうち、Park-PFI制度による施設誘致については、新たなスポーツ施設の設置と、その周辺部分も含めた管理、運営を行う事業者を公募しており、王仁公園の新たな魅力づくりにつなげたいと考えております。
また、新たな公園施設の誘致については、今回の公募にとどまることなく継続して実施していきたいと考えており、利用したいと思える王仁公園となるよう、今後とも、さらなる魅力向上に取り組んでまいります。
77 ◯岡市栄次郎議員 Park-PFIでは、新たなスポーツ施設の設置を行う事業者を公募し、新たな公園施設の誘致については、今回の公募にとどまることなく継続して実施していきたいとのことでした。ぜひとも、さらなる魅力づくりのために成功させていただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
新たな公園施設の設置も重要ですが、それと合わせて公園全体でイベントを実施するなど、ソフトプログラムを充実させることも公園の魅力を高める取組として重要であると考えます。
そこで、今後のイベント活用の取組について、お伺いします。
78 ◯田村孝文土木部長 現在公募している令和5年度以降の指定管理者につきましては、利用促進を目的としたイベント開催などの提案を求めており、そのことも含めて管理運営区域を従来の有料施設から公園全体に拡大しました。これにより、公園利用者へのサービス向上に寄与する、様々なソフトプログラムが展開できるものと考えております。
また、王仁公園に近接する王仁公園小グラウンドでは、ドローンを飛行させることができるよう試行実施の準備を進めており、公園におけるドローン利用の可能性についても検証を進めてまいります。
今後とも、王仁公園のさらなる魅力向上に向け、ハードとソフト両面の充実に取り組んでまいります。
79 ◯岡市栄次郎議員 王仁公園を中心とした公園の魅力向上の取組が進んでいることは理解いたしました。
今回のスケートボード広場の試行的な開設についても、多くの課題をクリアされ実現されたものだと思います。
ドローン利用についても以前から我が会派が要望していたことで、スピード感を持って取組を進めていただいていることについては評価できます。ぜひとも実現させていただきたいですし、また、市内外からたくさんの人たちが訪れたいと思っていただける王仁公園になるよう、しっかり検証していただき、今後もスピード感を持って公園の魅力向上につながる取組を進めていただきたいと要望しておきます。
次に、5.スケートボードパークの整備について、2回目の質問です。
整備に適した場所の確保が難しいことは理解していますが、前回お伺いしました淀川河川敷や道路高架下、鉄道高架下など、騒音対策に配慮した市民にとってよりよい場所を検討していただきたいと思います。
また、場所の確保だけではなく、スケートボードパークの整備には一定の費用がかかります。整備に当たっては、
企業版ふるさと納税を活用するなどの手法で市の負担を少なくできるのではないかと考えますが、財源の確保についてどのように考えているのか、お伺いします。
80 ◯野田充有観光にぎわい部長 財源の確保につきましては、他市事例を参考に、スポーツ振興くじの助成金や国・府の補助金などの活用の可能性につきまして調査を進めているところでございます。
81 ◯岡市栄次郎議員 整備については、補助金や助成金のほか、
企業版ふるさと納税などを活用して、なるべく市の負担を少なくできる手法で導入を検討いただきたいと思います。
さて、スケートボードは、利用者のレベルなどにより求められる施設の内容が変わる競技です。様々な難易度や個性を持つ施設が市内にあることが望ましいと考えております。
その点、現在試行実施中の王仁公園は、一般に親子連れがレジャーとして訪れる場所であり、今後本格整備を行うとなれば、大人から子どもまでが安全に楽しめるようなスケートボード場としての整備が適当ではないかと考えております。
一方で、スケートボードの技術が上達することによって満足できない場となってしまうため、現在検討されているスポーツ施設内での整備については、例えば、中級者以上の方が満足できる施設にすることで、プレーヤーはそれぞれ自分のレベルやスタイルに合った市内の施設で競技を楽しむことができます。これにより、技術の向上が図られるだけではなく、すみ分けをすることで事故防止などにもつながると考えております。
枚方には、地道に活動している若いプレーヤーが多数おられます。そのような方の意見をしっかり聴きながら、スケートボードパークの設計をすることで利用者が望む施設になると考えますが、本市の見解をお伺いします。
82 ◯野田充有観光にぎわい部長 スケートボードパークの整備内容につきましては、現在行われている王仁公園での実証実験の結果をはじめ、スポーツ推進計画のアンケート調査など、実際にスケートボードをされているプレーヤーの方々の御意見も踏まえながら、検討を進めていきたいと考えております。
83 ◯岡市栄次郎議員 ようやく動き出したことは大変うれしく思いますが、これからが大切だと思っております。
市内にもスケートボードをされている方はたくさんおられます。また、10月に開催されるスケートボードの全国大会には、枚方市内在住の中学生が出場するというお話も聞いております。こういった子どもの可能性を引き出すためにも、様々な懸案事項やタイミングはあるかと思いますが、熱い思いを持ったプレーヤーは枚方市内で活動できることを待ち望んでおります。スケートボードやBMXも含め、アーバンスポーツを推進することで、活気あふれた若者が安心、安全に楽しめるまちになると考えます。そのような地元の若者と一緒になって、未来を見据えた今までとは違う新たなスポーツ環境を整えていただきたいと要望しておきます。
次に、6.本市のにぎわいづくりについて、2回目の質問です。
にぎわいづくりにつながる資源は放置せず、活用できる資源はスピード感を持って取り組んでいただきたいと思います。
また、ロードマップにおいて、くわらんかツーリズムの展開についても示されていましたが、にぎわいづくりを東部へも展開すると示されています。
東部には野外活動センターがありますが、グリーンスポーツ場については、過去の災害の影響から閉鎖になっていると伺っております。そのように放置されている状態であれば民間に活用してもらうこともできるのではないかと考えますが、本市としての見解をお伺いします。
84 ◯野田充有観光にぎわい部長 野外活動センターにつきましては、にぎわいの創出につなげるため、活用に協力いただけそうな事業者などのヒアリングも行いながら、公民連携プラットフォームに課題を掲載し、広く民間事業者等からの提案募集を行っており、引き続き民間と連携した取組を進めていく考えでございます。
85 ◯岡市栄次郎議員 広大な東部エリアには様々な資源があり、その一つに野外活動センターがありますが、それだけでは東部のにぎわいづくりにはつながらないと考えております。
また、10年ほど前に、穂谷地区にある元公園墓地用地の活用については議場にて何度も質疑が行われていますが、そのたびに検討すると御答弁をされています。この元公園墓地用地は、どのような目的で、いつからどの部署が所管されているのか、お伺いします。
86 ◯野田充有観光にぎわい部長 元公園墓地用地につきましては、穂谷地区に位置する面積約3万8,000平方メートルの土地で、昭和58年に決定された公園墓地の基本構想に伴い、昭和60年に枚方市土地開発公社が取得したもので、現在は農業振興課が所管しております。
87 ◯岡市栄次郎議員 では、元公園墓地用地は37年前から存在するということですが、それ以降どのように活用されてきたのか、お伺いします。
88 ◯野田充有観光にぎわい部長 公園墓地計画につきましては平成10年度に中止となり、以来、新たな土地利用の方針として里山保全活動や環境学習の拠点といった構想も打ち出されましたが、インフラの整備に莫大な費用が必要となるなど課題が多く、実現には至りませんでした。
近年では、平成30年度から令和2年度にかけて森林スペシャリスト育成講座の実習フィールドとして活用してきたところですが、当講座は令和2年度をもって終了しております。
89 ◯岡市栄次郎議員 平成30年度から令和2年度にかけて森林スペシャリスト育成講座の実習フィールドとして活用されたということですが、わずか3年で終了しております。
また、37年前に土地を取得したが、公園墓地計画は平成10年度に中止となり、その後はインフラ整備に莫大な予算が必要とのことで、検討はするものの、実現には至らなかったということです。
過去のことを申し上げるつもりはございませんが、長年放置してきた元公園墓地用地が行政だけの力で継続して活用されるのか、これまでの経過をお聞きしますと疑問を持たざるを得ません。新たな活用方法を検討しているとの御答弁ですが、行政だけではなく、民間の力を活用した手法を取り入れていくべきと考えますが、本市の見解をお伺いします。
90 ◯野田充有観光にぎわい部長 有効的な活用方法を検討するに当たりましては、この土地が宅地の造成や土地の開墾などの行為を行う場合に制限がある、近郊緑地保全地域であることを踏まえ、民間事業者のノウハウも取り入れた検討を進めてまいります。
91 ◯岡市栄次郎議員 この公園墓地計画は、平成10年度に中止となり、既に24年が経過しました。当時、インフラ整備には莫大な費用がかかるから実現には至らなかったとのことですが、仮に当時インフラ整備を行い、何らかの事業を実施し収入が発生していれば、この間のトータルで見た場合の費用対効果はどうなっていたことでしょうか。
何らかの課題を解決するためには、当然予算が必要になってくるわけです。財源に限りがあることは重々承知していますが、安易に莫大な予算が必要だから実現できないで終わるのではなく、市として本当に必要な事業であるのであれば、予算の精査は当然として、長期的な視点を持ち、課題を解決していくという強い姿勢で、民間事業者等の活用も視野に入れ、検討を進めていっていただきたいと要望いたしまして、私の一般質問を終わります。ありがとうございました。
92
◯木村亮太議長 これにて、岡市栄次郎議員の質問を終結します。
93
◯木村亮太議長 次に、松岡ちひろ議員の質問を許可します。松岡議員。(拍手)
94 ◯松岡ちひろ議員 一般質問の機会をいただき、ありがとうございます。
それでは、早速ですが、通告に従いまして順次質問させていただきます。
1.エフエムひらかたに代わる災害時の情報伝達について。
エフエムひらかたは、令和4年3月末で解散となりました。放送最終日の2月28日は、市駅構内にあるサテライトスタジオ前には、放送終了を惜しむ市民がたくさん集まっていました。エフエムひらかたは、災害時に避難所が必要なのと同様に、なくてはならないものでした。社会インフラの位置づけをせず、まるで娯楽放送のように扱い、放送委託料を廃止したのは、私は今でも判断ミスだという立場であります。
解散をしたエフエムひらかたは、現在は清算会社として残余財産の整理などを行っているとのことですが、清算業務の今後のスケジュールをお伺いいたします。
また、エフエムひらかた設立時には、市は多額の資金を出資されたことと思います。そこで、当時の枚方市からの出資金額、そして清算処理が結了した際に、その出資金がどの程度返還される見込みであるのか、お伺いいたします。
2.子育て支援施設の監査について。
先日、昨年の福岡県に続き、静岡県でも通園バスで園児の死亡事故が発生しました。残された家族の怒りや悲しみは、計り知れないものです。
国は、昨年の福岡県の事故の後、安全管理の徹底について通知しており、静岡県では、この通知を受け、昨年度は口頭指導を行った、口頭では効果がなく反省していると述べておられました。
そこでお聞きしますが、枚方市内に送迎バスを持っている子育て支援施設は幾つあり、昨年度どのような指導を行ったのか、また、静岡の事故を受け、国は再通知を行いましたが、今後どのように実地指導を行うのか、お伺いいたします。
3.北部地域における整備未着手の公園、緑地に係る計画について。
北部地域の整備未着手の公園、緑地に係る計画について、お伺いいたします。
先日、市駅前再開発事業においては、公園、広場の面積を拡大するとの報告を受けました。一度も説明会が開催されないまま広がった公園、広場ですが、一方で、北部地域の公園、緑地計画は20年以上も未着手のままであります。
2017年に策定された都市計画マスタープランでは、北部地域における主要な公園は、計画面積約17.4ヘクタールに対して開設率は約51%との記載があります。また、緑地については3か所が都市計画に定められており、鏡伝池は整備済みですが、残り2か所は未整備とのことです。あまりにも低いと思いますが、あれから5年が経過しており、現在の公園、緑地の整備状況及び今後の予定について、お聞かせください。
4.ひらかた高齢者保健福祉計画21(第9期)について、お伺いいたします。
初めに、特別養護老人ホームについて、お聞きいたします。
所得に応じた利用料の特別養護老人ホームは、希望する方がたくさんおられます。3月の予算特別委員会でも、昨年度末の待機者は628人との答弁をいただいております。
第8期計画では、整備が進まない特別養護老人ホームについて、圏域ごとの設置目標から圏域を市内2つに分け、緩和策で取り組むとされました。
枚方市は、地域密着型の小規模施設の整備を予定していましたが、第8期の現在までの整備状況について、お聞きいたします。
5.国民健康保険について、お伺いいたします。
まず、傷病手当金について、お聞きします。
コロナ禍で国が実施した国保の傷病手当の対象者は、被雇用者のみが対象者で、事業主は感染すれば、たちまち収入が途絶えてしまう厳しい状況です。
コロナは、いまだ感染拡大の終息の見通しがつかない状況ですが、まずは現在の制度の下で国保の傷病手当金の活用件数について、お聞きいたします。
また、現行制度は9月末日までの期間と聞いていますが、今後はどうなるのかについてもお聞きいたしまして、私からの1回目の質問とさせていただきます。
95 ◯乾口里美市長公室長 1.エフエムひらかたに代わる災害時の情報伝達について、お答えいたします。
エフエムひらかたにつきましては、現在、清算会社として残余財産の処分、分配に向けた清算業務を行っており、今後、残余財産や清算金の確定を経て、10月に予定される臨時株主総会において決算報告の承認をいただき、その後、清算結了となる予定でございます。
また、本市が出資したエフエムひらかた設立時の出資金3,900万円は、清算結了後に全額返還される見込みとなっております。
96 ◯林 訓之
健康福祉部長 2.子育て支援施設の監査について、お答えいたします。
枚方市内の子育て支援施設では、幼保連携型認定こども園で4か所、地域型保育事業者で1か所、認可外保育施設で5か所の計10施設において送迎等でバスを運行しており、保育所7か所においては、送迎以外の保育行事など、児童の移動用にバスを利用していることを把握しております。
実地指導時での安全管理に関しましては、施設内の危険な場所や設備の状況と対応、また、水遊びや睡眠時の人員体制などの項目について確認しているところですが、送迎等のバス利用に着目した実地指導は行っておりません。
先般、大阪府から令和5年度以降の送迎バスに関する取組をチェックする監査内容を追加するとの通知があったところでございますが、本市では、これに先立ち、前倒しで今後の実地指導を行っていく予定としております。
次に、4.ひらかた高齢者保健福祉計画21(第9期)について、お答えいたします。
地域密着型特別養護老人ホームにつきましては、第8期計画から市内圏域を北部と南部に分けて公募を行っております。
現在までの整備状況といたしましては、第8期計画の初年度である令和3年度に地域密着型特別養護老人ホーム3か所、内訳として北部圏域で1か所、南部圏域で2か所の整備事業候補者を公募し、南部圏域で1か所29床の整備を行う事業候補者を選定いたしました。他の2か所につきましては、令和4年度に再募集した際の応募はありませんでしたが、引き続き整備目標の達成に向けて取組を進めてまいります。
97 ◯田村孝文土木部長 次に、3.北部地域における整備未着手の公園、緑地に係る計画について、お答えいたします。
淀川と穂谷川、国道1号に囲まれた北部地域では、6か所の公園、3か所の緑地を都市計画決定しており、船橋川公園と招堤今池公園並びに当該区域の淀川河川公園と船橋川緑地が未整備の状態です。
また、今後の予定としましては、船橋川緑地の一部区域において、新名神高速道路整備事業に合わせて整備を行う予定です。
98 ◯菊地武久市民生活部長 次に、5.国民健康保険について、お答えいたします。
国民健康保険の傷病手当金の支給件数は、令和4年度8月末時点で69件、支給額は217万3,047円です。
また、厚生労働省からは、令和4年9月8日付文書において、傷病手当金の支給に対する財政支援の適用期間について令和4年10月1日から同年12月31日まで延長することが示されており、現在、規則等について所要の改正手続を進めているところです。
99 ◯松岡ちひろ議員 それぞれの御答弁ありがとうございました。
それでは、2回目以降の意見、質問などをしていきたいと思います。
まず、エフエムひらかたに代わる災害時の情報伝達についてですが、市が出資したエフエムひらかた設立時の出資金は、全額返還される見込みで、金額は3,900万円だということです。
そこでお聞きいたしますが、3月の予算委員会で防災行政無線の戸別受信機の配備や災害時の自動音声発信電話を検討していたと答弁をいただいています。市は、自動音声発信電話を実施されましたが、それぞれ経費検討もされたと思います。戸別受信機は、防災行政無線放送を各家庭に届けることができるものです。戸別受信機の見込経費はどの程度だったのか、お聞きいたします。
100 ◯竹島弘光危機管理部長 令和3年度に自動音声配信電話を導入した際には、モバイル端末を所有されておられない市民の方へのプッシュ型の情報伝達手段を検討するに当たりまして、消防庁が事業実施しております災害情報伝達手段に関するアドバイザーの派遣を活用して、その方向性を整理いたしました。
その際、導入に要する総事業費の比較もしておりまして、自動音声配信電話につきましては約150万円、戸別受信機については約3,600万円と見込んでいたものでございます。
101 ◯松岡ちひろ議員 つまり、返還される出資金3,900万円で戸別受信機の実施が可能だということになります。財源もあることですし、まずは早く確実に情報を届けたい障害者、ひとり暮らしの高齢者などから実施する必要があると思うのですが、いかがですか。
102 ◯竹島弘光危機管理部長 戸別受信機の配備について、災害情報伝達手段に関するアドバイザーからは、コスト面に加え、故障時の修理の手続が非常に煩雑であるといった助言をいただいたことなどから、導入を見送ったという経過がございます。
障害者やひとり暮らしの高齢者の方につきましては、自動音声配信電話サービスを活用して、引き続き情報発信に努めてまいります。
103 ◯松岡ちひろ議員 今の答弁でいいのかと思うのですけれども、電話サービスは速報性は担保できない、大規模災害が発生したときは電話がかかりにくくなり配信できない場合がある、対象者を浸水想定区域などに限定していると、これは枚方市自身が示しておられるわけです。エフエムひらかたがなくなった今、伝達方法の多重化の維持のための実施を強く求めておきたいと思います。
次に、臨時放送局について、お聞きいたします。
枚方市は、これまでエフエムひらかたと訓練放送を毎年行ってこられました。市は、災害時に臨時放送局の設置も想定されているようですが、毎年の訓練放送の必要性について、見解をお聞きいたします。
104 ◯竹島弘光危機管理部長 近畿総合通信局放送課に資機材の貸与も含めた訓練への協力の可否を確認させていただきましたところ、具体的な話があれば検討可能との御返答をいただいております。
今後、市主催の防災訓練体系の中において、その訓練実施の必要性について検討してまいります。
105 ◯松岡ちひろ議員 これまで訓練放送は必要だと行っておられたものですので、計画は当然だと意見しておきたいと思います。
先日の消防の訓練披露会の挨拶では、市長が、今後、南海・東南海地震は必ず起こると述べておられました。南海・東南海地震は、静岡県から宮崎県までの広範囲な被害が予測されています。
この事態の下で臨時放送局の機材は大体何日程度で届くと想定しているのか、あるいは届かないという想定はしなくてもよいのかをお聞きいたします。
また、臨時放送局設置、運用での必要経費はどの程度必要なのかもお聞きいたします。
106 ◯竹島弘光危機管理部長 近畿総合通信局放送課によりますと、臨時放送局の資機材借用手続に要する期間は1日から2日程度と聞いておりまして、さらに資機材の輸送に要する日も必要であると想定しております。
また、仮に近畿総合通信局から借用できない場合には、同局を通じて他の通信局に依頼することが可能となっております。さらに、市としましては、その手続等の間も、自動音声配信電話サービスを含め、様々な手段を用いて情報発信を行ってまいります。
なお、臨時放送局に係る資機材の借用、使用につきましては無償となっておりますが、その設置や運営に関する人件費などは別途必要であると考えておりますが、現時点では、それらの積算には至っていない状況でございます。
107 ◯松岡ちひろ議員 まず、臨時放送局の資機材は無償で借用、設置や運用に関する人件費は別途必要だということです。経費の試算はしていないということも驚きでしたが、臨時放送局には、エフエムひらかたと違って収入がないわけです。臨時放送局を必要とする期間が長期化する場合は、エフエムひらかたの放送委託料以上の経費が必要になるかもしれません。必要経費の試算はしておくべきだと要望いたします。
改めて、削減した放送委託料の年間5,000万円についても、市駅前再開発事業経費に充てるのではなく、防災、減災のために今後も活用していくことを求めます。
続いて、子育て支援施設の監査について、2回目の質問を行います。
つまり、枚方市でも昨年はバスの運行などについての監査は何もできていなかったということです。今年度からは、バスに関するチェックを前倒しで行っていく予定ということでしたが、今回の事故を受け、実地監査の重要性が再認識されています。
そこでお聞きしたいのですが、市のホームページには、社会福祉法人等指導監査実施方針が示されており、そこには保育所施設の指導監査は原則2年に1回と記載があります。国の基準では、子育て支援施設に対する指導監査は1年に1回実施するとされています。近隣の高槻市や豊中市の実施方針では、基準どおりに1年に1回の実地指導方針が示されています。なぜ枚方市では基準どおり実施できていないのか、お伺いいたします。
108 ◯林 訓之
健康福祉部長 実地指導については、対象施設数の増加により全施設に実施できていないところでございますが、毎年度、施設の運営状況の報告を受けており、状況について把握するとともに、市ホームページにおいて施設が留意すべき施設の運営や設備などに関する国の通知などを事業者向けのページとして掲載するなどにより、周知、徹底に努めているところでございます。
今後の実地指導におきましても、調査項目の精査や事前の書面調査用のチェックシートの活用も図りながら、適正かつ効率的な監査に取り組んでまいります。
109 ◯松岡ちひろ議員 対象施設数が増加したことで国の基準どおりにできないのだとおっしゃっていますが、これまで9か所もの保育所民営化を行って監査対象施設を増やしてきたのは、枚方市自身なのです。民営化の中で、枚方市は、保護者の運営主体が法人に代わることへの不安に対して監査を実施していると答弁しておられます。昨年6月の民営化中止を求める請願審査のときにも、同様の答弁をされているわけです。
これまで民営化された2園の保育士から、法人と話合いができない、残業代が未払いである、職員配置が守られていないのではないかといった相談を受けてまいりました。公立保育所では、残業代の未払いなど、発生することはありません。民営化を推し進めてきた責任をしっかり果たさなければならないと考えます。
毎年の実地指導は当然でないかと思いますが、これは市長に見解をお伺いしたいと思います。
110 ◯伏見 隆市長 御質問の実地指導につきましては、国が示す認可外保育施設指導監督の指針や指導監督基準を踏まえ、行っているところです。
今後も効率的な手法を取り入れながら、適正な監査に取り組んでいきます。
111 ◯松岡ちひろ議員 適正なとおっしゃるだけで、改めるとは御答弁いただけないわけなのです。施設が増加したので毎年監査ができないというのは、できない理由になりません。必要な職員体制をすぐに整えて、児童の安全の確保や施設の適切な運営の確認のための法令を遵守した監査を求めておきます。
続いて、北部地域における整備未着手の公園、緑地に係る計画について、お聞きします。
今後は船橋川緑地の一部で、新名神高速道路事業に合わせ整備されるということです。
先日、招堤元町で年中と小学生の男の子きょうだいのお母さんに市に要望はありますかと聞いてみたところ、周辺に公園がなく公園が欲しいと要望いただきました。公園は子どもたちだけのものではなく大人も利用するのですけれども、2022年9月現在の都市計画公園周辺地域の一部となる招堤北町・元町・中町2丁目の年少人口を調べてみましたところ、628名でした。
念のため、この地域にある現在の公園面積をお聞かせください。あわせて、整備未着手の公園面積についてもお聞かせください。
112 ◯田村孝文土木部長 議員お尋ねの3地区の公園面積は、7か所、約0.2ヘクタールで、未着手の公園面積は、さきにお答えしました2公園の都市計画決定面積である約8.5ヘクタールとなります。
113 ◯松岡ちひろ議員 つまり、現状は子ども1人当たりにしてみるだけでも3平米ほどの面積にしかなりません。大人も含めれば、さらに1人当たりの面積が小さくなります。
枚方市都市公園条例の公園設置基準には、もう御存じだと思いますが、市街地の都市公園の住民1人当たりの敷地面積の標準は5平方メートル以上にすることと、これを見ても、あまりにも不十分ではないでしょうか。
また、未着手の8.5ヘクタールのうちの3ヘクタールは、新名神高速道路の建設に伴って、環境対策の一環で都市計画決定がなされた船橋川公園です。
そこで、今、私の手元には(資料を示す)、情報公開で開示した当時の都市計画審議会の会議録があります。当時、高速道路建設に大きな反対の声が上がる中で、どんなことを枚方市が言っておられたのかということになるのですけれども、市民の皆さんからは、例えば、公園の都市計画が後になることで公園規模縮小の可能性はどうかだとか、そういう質問が寄せられていたわけです。この声に対して枚方市は、新名神と船橋川に囲まれた区域に公園、緑地を計画し、スポーツ、レクリエーションに利用できるよう計画をしている、また、これくらいの規模は必要と考えているということを答えておられるわけです。
高速道路は建設するわけですから、ちゃんと市民との約束を守って、北部地域の計画面積を守り、整備していただきたいと思います。関係機関と責任を持って整備に向けた協議を行っていただくよう求めます。
次に、ひらかた高齢者保健福祉計画21(第9期)について、お伺いいたします。
特別養護老人ホームは、第8期では3か所の設置予定で、今のところ、1か所29床の整備にとどまっているということです。整備を拒む要因は、圏域よりも介護人材不足による要因が大きいのではないかと感じているところです。
先日も、介護事業者から人材確保のために社員寮設置を考えているなどの相談もありました。今年1月にも、国会で民間人材紹介会社の高額手数料が問題となりました。有料職業紹介を全面的に自由化したことが弊害となり、ただでさえ厳しい病院や福祉施設の経営が人材紹介手数料の支払いで圧迫されていると取り上げられていました。
枚方市内の施設の調査を行って、まずは実態を知るための調査が必要ではないでしょうか、見解をお聞きいたします。
114 ◯林 訓之
健康福祉部長 第9期計画の策定に当たりましては、公益財団法人介護労働安定センターが令和3年度に実施した介護労働実態調査の結果なども参考に進めていく予定としております。
介護人材確保の問題につきましては、本市だけでなく、全国的な課題となっており、国や大阪府、近隣市や市内の職能団体などと連携を深めながら、引き続き介護人材確保に向けた取組を進めていきたいと考えております。
115 ◯松岡ちひろ議員 つまり市内の実態調査は行わないということなのですけれども、答弁にある大阪府下調査でも、良質な人材確保が難しいと、約50%の事業者が課題だと答えておられます。
計画策定のための審議会では、独自の支援策について第9期で示せる議論を求めます。
また、大阪社会保障推進協議会が主催する自治体キャラバンに同席をさせていただき、特養の施設規模を地域密着型よりもっと大きくすれば、整備が進むのではないかとの指摘もありました。第9期計画では改善を求めて質問を終わります。
最後、国民健康保険について、質問をいたします。
傷病手当金は、4月から4か月ほどで69件も支給が行われたようです。事業者も同様に感染していることは考えられますが、昨年5月開会議会の質疑で、枚方市は、事業主への傷病手当金を実施しない理由を、給料等の支払いを受けている労働者が職場を休みやすい環境の整備を行うと述べておられますが、事業主も感染すれば仕事ができません。影響が続く中で事業主も傷病手当金の適用をするべきではないでしょうか。再度、見解をお聞きいたします。
116 ◯菊地武久市民生活部長 傷病手当金は、給与等の支払いを受ける被保険者が新型コロナウイルス感染症に感染する等により仕事を休んだことで、給与等の支払いが受けられない場合支給するものであり、国の特例的な財政支援を受け、実施するものでございます。
117 ◯松岡ちひろ議員 変わらない答弁だったわけですけれども、全国の状況を見れば、国保の傷病手当金が実施されたことで、コロナに感染した事業主に対しては傷病見舞金として支給されており、埼玉県新座市や近隣では滋賀県野洲市などが、国からの新型コロナウイルス感染症対応地方創生交付金などを活用しています。
改めて、終息のめどが立たない中、市町村としての役割が求められています。枚方市でも見舞金の実施を行うべきであると思いますが、これは副市長に見解を求めたいと思います。
118 ◯長沢秀光副市長 議員お示しの他市の取組の状況につきましては承知しておりますが、国民健康保険の運用につきましては、平成30年度の国保制度改革により、都道府県が財政運営の主体となり、安定的な運用を行うとなっております。
本市におきましても、大阪府が作成いたします国民健康保険運営方針に基づいた給付事業や保険料率等の水準を定め、適正に運営していく必要があると考えております。
119 ◯松岡ちひろ議員 つまり今の答弁は、令和6年度からの保険料統一を前に独自施策はしませんよというお答えです。
では、続いて、精神・結核医療給付について、お聞きいたします。
これは府下的な制度ですが、先日の国民健康保険運営協議会資料には、精神・結核医療給付について、府下的に令和4年度末を目途に方向性の検討をする記載があり、委員からも影響への懸念の意見がありました。令和5年度末までは現行制度を継続されると説明がありましたが、令和6年度以降の次期大阪府国保運営方針について、どのように協議が進んでいくのか、お聞かせください。
120 ◯菊地武久市民生活部長 現在、精神もしくは結核に係る医療、またはその両方に対する任意給付を行っているのは、全国で7府県の一部の市町村国保に限られており、全市町村の国保が実施しているのは大阪府だけとなっております。
当該制度につきましては、大阪府国民健康保険運営方針に基づき、国保制度改革に伴う激変緩和期間中である令和5年度末では現行制度を継続することとなっております。
令和6年度以降の本制度の在り方につきましては、被保険者の影響を見極めた上で、大阪府市町村広域化調整会議において、他制度との整合性や公平性の観点から方向性を検討することとしており、本市におきましても、国民健康保険運営協議会の御意見を踏まえ、議論に加わってまいりたいと考えております。
121 ◯松岡ちひろ議員 今、答弁がありました国保運営協議会では、複数の委員から、保険料率統一化についても御意見があったのではないでしょうか。委員からの御意見を反映していくことが必要ではないかと思いますが、市の見解をお聞きいたします。
122 ◯菊地武久市民生活部長 大阪府国民健康保険運営方針に基づき、令和6年度の府下統一保険料に向け各市町村で取組が進んでおりますが、本市では応能割と応益割の賦課割合について、市町村標準保険料率との大きな乖離があったため、低所得者層の負担が急激に重くならないよう激変緩和措置を講じてまいりました。
これにつきましては、本市の国民健康保険運営協議会委員からも引き続き令和5年度の保険料算定におきまして低所得者層への配慮が重要であるとの御意見をいただいておりまして、市としても慎重に対応していきたいと考えております。
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123
◯木村亮太議長 暫時休憩します。
(午後0時11分 休憩)
(午後0時11分 再開)
124
◯木村亮太議長 本会議を再開します。
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125 ◯松岡ちひろ議員 最後、意見を述べて終わりたいと思います。
市民にとって、大阪府の保険料統一方針は大変大きな方針であります。他市で実施しているものもやらない、枚方市が独自でやっているものもやらないということで協議会の委員から様々な御意見が出ておりましたので、この御意見を反映するためにも統一化をやるべきではないと、はっきり大阪府に意見を届けるよう求めて質問を終わります。
126
◯木村亮太議長 これにて、松岡ちひろ議員の質問を終結します。
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127
◯木村亮太議長 午後1時15分まで本会議を休憩します。
(午後0時12分 休憩)
(午後1時15分 再開)
128
◯木村亮太議長 本会議を再開します。
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129
◯木村亮太議長 午前中に引き続き、一般質問を行います。
次に、山口 勤議員の質問を許可します。山口議員。(拍手)
130 ◯山口 勤議員 一般質問の機会を与えていただきまして、ありがとうございます。
それでは、通告に従い、順次質問を行います。
1.防災教育について。
まず初めに、昨日の台風14号は日本列島に大きな被害をもたらしました。心よりお見舞いを申し上げます。
このように、いつ起こるか分からない災害に備えて、学校園においては平時にこそ防災教育を通して、子ども自らが危険を回避する能力を養うことが大切であると考えます。
私は、平成29年6月定
例月議会一般質問において、枚方市立学校園防災教育の日の制定の要望を行い、制定されました。
現在、本市の学校園においてはどのような防災教育を実施されておられるのか、お聞きいたします。
2.男性用トイレのサニタリーボックスの設置について。
この質問は、先ほどの野村議員、広瀬議員の質問と重複いたしますが、私の視点で質問させていただきますので、よろしくお願いいたします。
近年、高齢の男性を中心に前立腺がんや膀胱がんを患う方が増え、手術後、頻尿や尿漏れなどの症状が残る場合も多く、おむつや尿漏れパッドを利用する方が増えております。
そうした状況から、男性用トイレに使用済みのおむつや尿漏れパッドを廃棄するためのサニタリーボックスの設置が望まれるようになり、全国各地の公共施設や商業施設で設置する動きが広がっております。
男性用トイレのサニタリーボックスの設置については、たとえ利用者が少なくても、誰もが不便を感じることなくトイレを利用でき、安心して外出できるような快適な環境をつくることが求められます。
本庁舎の男性用トイレにおける個室スペースが狭隘という課題があることは承知していますが、やはり人の目に触れずに処分したいという思いをお持ちではないでしょうか。
そこで、設置に当たってはどのように考えているのか、また、設置後の運用の在り方についても考えをお聞きいたします。
3.民生委員・児童委員の担い手について。
民生委員・児童委員は、日頃より、地域住民の身近な相談相手として、見守り訪問や相談支援、地域の福祉活動などを行っていただいており、この場をお借りいたしまして、日々の活動に対しまして感謝と御礼を申し上げます。
コロナ禍においては、人との対面での接触を減らしながら相談対応にも苦慮されていることと思います。そのような中、校区によっては民生委員・児童委員が欠員しているところもあり、委嘱されている民生委員・児童委員の皆様で助け合って対応しておられるとお聞きしております。
そこでまず、確認させていただきますが、本市における民生委員・児童委員及び主任児童委員の欠員状況や1人当たりが受け持つ世帯数の現状について、お伺いいたします。
また、民生委員・児童委員は無報酬であり、電話代や研修のための交通費などの経費が活動経費として支給されておりますが、国基準の活動経費のみを支給しているのか、確認のためにお伺いいたします。
4.高齢者インフルエンザの予防接種について。
高齢者や免疫力が低下した方がインフルエンザにかかった場合、持病が悪化したり、肺炎などを引き起こしやすくなったり、入院や死亡の危険性が高まると聞いております。
また、新型コロナウイルス感染症の蔓延時には、インフルエンザを予防することで、医療への負担を減らすことも期待できます。
大阪府におきましては、新型コロナウイルス感染症とインフルエンザが同時に流行することを懸念して、65歳以上の高齢者を対象にインフルエンザワクチンを無料接種する方針を明らかにしたと報道がありました。本市においても今後実施されることと思いますが、高齢者インフルエンザ予防接種を多くの方に接種を受けていただくためには、制度の周知は不可欠であると思います。周知についてはどのようにされるのか、お聞きいたします。
5.都市計画道路中振交野線の整備について。
中振交野線については、さだ神社の南側が完成するなど全体像が想像できるようになってきたこともあり、地域の注目も非常に高くなってきているように感じます。
この道路については、これまでから順次整備を進めていただいているとのことですが、改めて現在の進捗状況について、お聞きいたします。
以上で1回目の質問を終わります。
131 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 1.防災教育について、お答えします。
子どもたちが自らの命を守り抜くために主体的に行動する態度の育成を目指し、各学校園においては、年間計画を基に、火災、風水害、地震等の災害を想定した避難訓練を実施しております。具体的には、大阪北部地震の体験を教訓に、6月18日を中心に集会等で講話やディスカッション等を実施したり、枚方市立学校園防災教育の日において、大阪880万人訓練に合わせた実践的な避難訓練を実施したりしております。
また、平成30年以降、毎年、枚方市立学校園防災教育の日に合わせ、小学校の給食は災害時を想定した非常食となっており、子どもたちの防災意識の高揚に努めております。
132 ◯藤原卓也総務部長 次に、2.男性用トイレのサニタリーボックスの設置について、お答えいたします。
所管庁舎の男性用トイレへのサニタリーボックスの設置に当たりましては、議員お示しのがんを患われたことによりまして尿漏れパッドなどを御利用されている方の思いも踏まえまして、今後、他市の事例を参考にしながら様々なサニタリーボックスを調査し、個室内での設置を基本に進めてまいります。
また、設置後の運用に当たりましては、トイレ内に設置目的を掲示するとともに、個室の扉等にはサニタリーボックスを設置していることや、その利用に当たっての注意事項などを明示するなど、適正に利用していただけるよう市民へ周知を図ってまいります。
133 ◯林 訓之
健康福祉部長 3.民生委員・児童委員の担い手について、お答えいたします。
民生委員・児童委員及び主任児童委員の欠員の状況についてでございますが、令和4年4月1日現在、民生委員・児童委員の定数500人に対し、委嘱者数は453人、欠員数は47人、主任児童委員の定数45人に対し、委嘱者数は37人、欠員数は8人となっております。
民生委員・児童委員の1人当たりが受け持つ世帯数につきましては、国が目安として示しております中核市区分では170世帯から360世帯とされておりますが、本市では欠員が発生しているため404世帯となっており、国の基準を上回っている状況となっております。
また、民生委員・児童委員の活動に係る経費につきましては、1人当たり年額7万6,260円を支給しております。内訳としましては、国の基準では6万200円となっており、本市では、これに加え、1万6,060円上乗せして支給しているところでございます。
次に、4.高齢者インフルエンザの予防接種について、お答えいたします。
新型コロナウイルス蔓延期におきましては、新型コロナウイルスやインフルエンザなどの感染を防ぎ、重症化を予防することは必要な医療体制を確保することにもつながり、大変重要であると考えております。
大阪府におきましても65歳以上の高齢者の自己負担額を補助するインフルエンザワクチン定期接種緊急促進事業を実施する予定としており、各市町村に対し実施に向けて取り組むよう通知があったことから、本市におきましても準備を進めているところでございます。
そうしたことを踏まえ、多くの方に接種していただけるよう、広報紙への掲載のほか、市のホームページやSNSによる情報発信、また、高齢者インフルエンザ接種を実施する医療機関にも協力を求め、ポスターを掲示していただくなど、周知に努めてまいります。
134 ◯田村孝文土木部長 次に、5.都市計画道路中振交野線の整備について、お答えいたします。
中振交野線については、府道八尾枚方線から東側へ約550メートルの区間について事業認可を取得し整備を進めています。
このうち、府道八尾枚方線から東側へ約60メートルの区間及びさだ神社南側の約370メートルの区間、合わせて約430メートルの整備が完了しています。
また、今年度は、府道八尾枚方線の東側整備完了区間から約20メートルの整備工事を進めているところです。
残る約100メートルの未整備区間については、一部、用地交渉が難航している部分があるため、継続した用地交渉を進めているところですが、収用に向けた手続についても開始せざるを得ない状況になってきたところでございます。
135 ◯山口 勤議員 それぞれの御答弁ありがとうございました。
それでは、2回目以降の質問と要望をさせていただきます。
1.防災教育について。
大阪北部地震の体験を教訓に、6月18日を中心にして集会等で講話やディスカッション等を実施したり、枚方市立学校園防災教育の日において、大阪880万人訓練に合わせて実践的な避難訓練を実施されていることは一定理解いたしました。
大きな揺れを伴う地震が起きた際には、落下物で大けがをする、身動きが取れない等の危険な状況になる可能性があります。実際に避難する上で自分の身を守る、特に頭部を守ることは非常に重要となります。学校園でのさらなる安全対策として、子どもたち及び教職員用に防災用ヘルメット、防災頭巾を配備することが有効であると、平成30年12月定
例月議会において学校配備について質問や要望をさせていただきました。
防災用ヘルメットの配備について検討を行うとのことでしたが、進捗状況について、お聞きいたします。
136 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 地震発生時に頭部を守ることは非常に重要であると考えます。
防災用ヘルメットにつきましては、令和元年度の安全対策検討委員会にて、横浜市の事例を基にその有効性、管理の課題等を整理し、協議、検討いたしました。防災用ヘルメットの必要性、費用対効果などについての協議となりましたが、予算が課題となり、その後、検討が進んでいないという状況でございます。
今後、防災グッズの購入についての保護者負担や、ほかの防災グッズを導入している自治体の好事例等も調査し、他の安全対策との優先順位なども含め、協議、検討をしてまいります。
137 ◯山口 勤議員 子どもたちの身を守ることは、一番重要であります。現在、コンパクトに収容できる折り畳み式の防災ヘルメットも市販されております。議員の我々にも配付されているところでございます。引き続き、協議、検討をお願いします。
また、教職員についても、災害発生時に学校内外の危険箇所等に行かなければならない事態も想定され、現実にございます。児童、生徒の模範となって、災害時は対応しなければなりません。まずは、子どもたちより先に教職員用にヘルメットを配備することは必要ではないでしょうか、ここは教育長にお聞きいたします。
138 ◯尾川正洋教育長 教職員用のヘルメットの配備につきましても重要であると認識しておりますので、予算や管理の課題等を含めまして検討してまいります。
139 ◯山口 勤議員 ぜひ検討して実現していただきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
災害時には、教職員は子どもたちの模範となり、率先垂範で対応に当たらなくてはなりません。
大阪北部地震の直後、私は地元の中学校に状況確認に行ったときに校長先生が言われたのは、ヘルメットもなく怖くて状況確認ができないということを切に言われておられました。
学校園では、教職員は子どもたちの安全と命を守るのは当然の役目でございます。ぜひ検討していただいて、教職員用のヘルメットの配備をまず実施していただくよう、よろしくお願いいたします。
次に、いつ、どこで起こるか分からない災害に備えて、地域との連携は不可欠であり、地域と連携した防災訓練が重要であると考えます。
そこで、本市の小・中学校においては地域と連携した防災訓練をどのように実施されておられるのか、お聞きいたします。
140 ◯位田真由子教育委員会事務局学校教育部長 毎年、小学校3校を対象に、地域社会の一員として非常災害時に的確な対応ができる子どもの育成を図るために学校防災キャンプを実施しております。これは、給水体験や防災シミュレーションゲームなど、子どもたちが家族や教師以外の大人とコミュニケートできる貴重な機会であり、家庭、学校、地域の3者を一つにつなぐ場となっております。また、避難所である学校が避難生活を続ける上でどのような問題点を持っているのかを検証することができる機会ともなっております。今年度は、枚方第二小学校、津田小学校、田口山小学校の3校で学校防災キャンプを実施する予定です。
さらに、各小・中学校では、地域の実情に応じて、土曜授業において地域の防災会の訓練に参加したり、地域と合同の避難訓練を行ったりしている学校もございます。
141 ◯山口 勤議員 防災教育の一環として、学校防災キャンプなどを行っていただいていることは評価いたします。
いつ発生するか分からない災害に対しては、自助、共助、公助の取組とともに、知識、情報は非常に大事になります。
本市の防災ガイドにおいては、ハザードマップ、マイタイムラインなどに災害時の対応などを明記されており、貴重な災害時のツールとなっておりますが、私は子ども向けの分かりやすい防災ガイドが必要だと考えます。
愛媛県宇和島市では、2020年から防災ハンドブックを作成し、市内の全小・中学校の児童、生徒に配付されました。これはA4判カラー刷りで、小学校1年生から小学校3年生、同4年生から同6年生、中学校向けの3種類。地震や土砂災害に備え、それぞれ避難する際に必要な非常時持ち出し品や備蓄品などを紹介。防災に関するクイズも掲載しており、楽しみながら学べる工夫がされております。総合学習や学校での避難訓練終了後などに、この防災ハンドブックを使って学習をされているそうです。また、家族で防災についての話合い、いわゆる家族防災会議にも使用でき、防災意識の向上につながります。
本市においても、防災教育の指針となる児童・生徒向けの防災ハンドブックの作成をしていただき、防災教育の充実に向けた取組を重ねて要望いたします。
次に、2.男性用トイレのサニタリーボックスの設置について。
男性用トイレのサニタリーボックスの設置については、市が率先して設置を進めることで民間施設へも広がりますので、まずは市庁舎への設置を早急にお願いいたします。
また、多くの市民が利用する文化施設やスポーツ施設などへの設置も進めていただきますよう要望いたします。
次に、3.民生委員・児童委員の担い手について。
民生委員・児童委員の欠員状況や1人当たりが受け持つ世帯数の現状、また、活動経費については理解いたしました。
先ほどの答弁では、民生委員・児童委員及び主任児童委員とも欠員が発生し、1人当たりの受け持つ世帯数も、国の示す目安よりも上回っている状況とのことです。そのことを踏まえますと、民生委員・児童委員の欠員の解消、担い手不足の状況は早急に解決する必要があると思いますが、このことについてはどのように認識されているのか、見解をお聞きいたします。
142 ◯林 訓之
健康福祉部長 民生委員・児童委員の担い手が不足している要因につきましては、働く世代の定年延長を受け、働きながら民生委員・児童委員活動を行うことが難しく、担い手不足につながっていることも一因だと考えております。
また、令和元年に現職の民生委員・児童委員に対して実施したアンケート調査におきましても、会議や研修等の出席に負担を感じるとの回答が多くあり、民生委員・児童委員が活動しやすい環境整備や活動内容の負担軽減に向けた仕組みづくりも必要であると考えております。
143 ◯山口 勤議員 私は、平成29年の決算特別委員会において、民生委員・児童委員の負担軽減の取組として、民生委員・児童委員の活動を補佐、協力する協力員制度の導入を要望させていただきました。この制度は、協力員が民生委員・児童委員の訪問に同行することや日常の活動を補佐するなど、民生委員・児童委員と連携して活動を行うもので、民生委員・児童委員の負担を軽減するものです。その後の検討や、この間の負担軽減の取組について、お伺いいたします。
144 ◯林 訓之
健康福祉部長 議員お示しの協力員制度につきましては、民生委員・児童委員の活動負担を軽減できる点もございますが、一方で、協力員など新たな担い手を確保する必要がございます。
現状としましては、市が枚方市社会福祉協議会に委託しているコミュニティーソーシャルワーカーが、必要に応じて民生委員・児童委員の活動を積極的に支援、調整するなど、負担軽減に努めているところでございます。
また、民生委員・児童委員が負担と感じている会議や研修などの参加についても、開催目的を踏まえ、会議の手法や頻度、内容等を工夫するなど、民生委員・児童委員で組織する枚方市民生委員児童委員協議会と協議を行っているところです。
今後も引き続き、民生委員・児童委員の負担軽減について検討してまいります。
145 ◯山口 勤議員 コミュニティーソーシャルワーカーが民生委員・児童委員活動の一助となっていることは理解いたしますが、活動の全てを支援する立場ではないわけでございます。
急速な高齢化や単身世帯、核家族化など、社会情勢が目まぐるしく変化している中で、民生委員・児童委員に求められる役割や期待はますます高まっております。
そのような中で、民生委員・児童委員が長年、10年来ずっと欠員しているのですから、さらに行政や様々な関係機関との連携、協働を進めていただき、ICTなども活用しながら、協力員制度も含めて、時代に合った取組をもっと、市長、または副市長以下、担当部局がしっかり民生委員・児童委員の活動がしやすい環境になるように、そういう取組を進めていってもらいたい、このように切に要望いたしますので、よろしくお願いします。
次に、4.高齢者インフルエンザの予防接種について。
今年度の高齢者インフルエンザ予防接種については、多くの市民が接種できるよう周知をしていただくとのことです。
接種費用につきましては、令和2年に同じく、府の方針を受け、無料接種が可能となりましたが、翌令和3年には1,500円の自己負担での接種となり、今年度は無料接種に向けて準備を進めていただいているとのこと。令和2年度の無料接種時には、通常50%程度の接種率は67%となり、無料になることで多くの方が接種されたと聞いております。
今年度以降についても、府の補助にかかわらず、市として高齢者インフルエンザ予防接種を継続して無料接種として実施していただきますよう要望いたします。
次に、5.都市計画道路中振交野線の整備について。
都市計画道路中振交野線の現在の進捗状況については理解いたしました。
地元からは、昨年度、さだ神社南側の区間の道路が完成してから、この中振交野線だけではなく、周辺道路の交通量も増加しているとお聞きしております。特に都市計画道路中振交野線の北側に並走する形の、さだ神社につながる参道でもある市道南中振香里園山之手1号線については、幅員が狭く、車両同士のすれ違いも困難で、交通量の多い時間帯では、どちらかの車が退避するまでの時間が非常に長くかかるため、渋滞することもあるとお聞きしております。これは多くの市民から要望として私のほうに寄せられております。
こういった状況からも一日も早い開通が望まれますが、今後の予定について、お聞きいたします。
146 ◯田村孝文土木部長 中振交野線については、通学児童の安全、安心な歩行空間の確保、周辺住宅地内道路の通過交通の転換、緊急時の輸送確保に資する道路で、地域の課題解決に向け、一日も早い供用開始が期待される重要な路線であると認識しています。
また、事業着手した都市計画道路は、できる限り早期に効果発現させる必要があるとの観点からも、現時点で取得済みの用地の中での暫定的な供用開始について検討しており、現在、修正設計を進めているところでございます。
今後、引き続き用地取得の交渉と手続を進める一方で、交通管理者である警察等関係機関との協議を進めるなど、暫定整備に向け取り組んでまいります。
147 ◯山口 勤議員 御答弁により、都市計画道路中振交野線の一日も早い開通に向けて暫定整備の検討に取り組んでいただいていることが分かりましたので、着実に進めていただきたいと思います。
中振交野線については、起点の国道170号から終点の香里ケ丘12丁目地内まで、全長約3,590メートルの計画道路です。全線が開通することで、枚方市南部地域の道路ネットワークの強化、安全、安心な歩行空間の確保、防災機能の向上にも大きく寄与できると思います。現在着手できていない区間についても整備を進めていただくよう要望といたしまして、私の質問を終わります。ありがとうございました。
148
◯木村亮太議長 これにて、山口 勤議員の質問を終結します。
149
◯木村亮太議長 次に、奥野美佳議員の質問を許可します。奥野議員。(拍手)
150 ◯奥野美佳議員 一般質問の機会をいただき、ありがとうございます。
通告に従い、順次質問をさせていただきます。
まず最初に、1.幼児療育園跡地の活用についてです。
幼児療育園跡地の活用については、民設民営により事業者の発想、ノウハウを活用する、公募型プロポーザル方式により広く提案を募る、選考過程における地元意見の反映といった整備方針を説明されていますが、現状を伺います。
次に、2.「4)5)街区の市有地を有効活用したまちづくりの考え方(案)」についてです。
枚方市駅周辺再整備事業について、全員協議会で提出された4)5)街区の市有地を有効活用したまちづくりの考え方(案)に対しては、非常に大切な意見がたくさんありました。特に4)街区の市有地を売却し、5)街区に市庁舎を移転する危険性については、新たな観点からの指摘もありましたが、それらについて市はどのように説明し、取り扱う考えか伺います。
また、4)5)街区の市有地を有効活用したまちづくりの考え方(案)は、現時点では案ですが、この後どのような手続が予定されているのか伺って、私の1回目の質問とさせていただきます。
151 ◯野田充有観光にぎわい部長 1.幼児療育園跡地の活用について、お答えいたします。
幼児療育園跡地につきましては、本市の観光まちづくりに資する効果的な活用を図るため、現在、枚方宿地域のにぎわい創出の拠点整備に向け、民間事業者が考える土地活用のアイデアや参加しやすい事業条件等を把握するためのサウンディング型市場調査の実施を進めております。
本サウンディング後、11月下旬にはサウンディング結果の概要を公表し、プロポーザル方式による事業者公募を行うため、その選定のための審査会を設置したいと考えております。
なお、事業者公募に当たりましては、公募条件等の内容について、地元の方々との意見交換を行いながら進める予定としております。
152 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 次に、2.「4)5)街区の市有地を有効活用したまちづくりの考え方(案)」について、お答えいたします。
枚方市駅周辺再整備では、新庁舎を5)街区に移転することで、枚方市駅から5)街区まで広がるシンボリックなみどりの大空間を創出し、全国に誇れる魅力あるまちづくりを進めていく考えてでございます。
あわせて、4)街区では、市民が様々な活動に利活用できる公園、広場を拡充するとともに、公園、広場と密接に連携して、まちの魅力を高める複合施設などを誘導し、まち全体のにぎわい創出や回遊性向上などを進めることにより、市駅周辺地域の活性化を図る必要があると考えております。
そのために、4)5)街区の市有地を有効活用した考え方(案)などを踏まえて、枚方市駅周辺再整備基本計画の改定や都市計画決定、土地区画整理事業の事業認可、民間活力導入エリアの事業者公募などの取組を進めていく中で様々な対応を行い、適宜、議会に御報告する予定でございます。
また、同まちづくり考え方(案)の取扱いにつきましては、9月2日の全員協議会や9月定
例月議会での御意見などを踏まえ、必要に応じて修正を行い、同議会終了後、速やかに決裁処理を行い、確定するものでございます。
153 ◯奥野美佳議員 それぞれ御答弁ありがとうございました。
それでは、2回目以降の質問、要望をさせていただきます。
まず、1.幼児療育園跡地の活用についてです。
さきの議員の質問でサウンディング型市場調査のスケジュールをお示しいただき、予算はないとの答弁でしたので、直営で丁寧に実行していただけることと思いますが、枚方市の土地の上に民設民営で観光交流施設を整備、運営しようとするときに最も重要なことは、市が何を実現したいのか、どのような条件があるのかを明らかにした上で、民間側にそれを担う意欲があるのか、事業を成立させる上で何か問題はないのか、事業の実現可能性ですよね、こうしたことに関する意見を聞き、実際の公募を行う際の条件を精査することであると考えます。
初期投資によるリスクをいかに低く抑えることができるか、その後の事業継続において安定的な収益の確保が可能かなどを重視との御説明もありました。まさに民間事業者にとって最も重要なのは、リスクの評価と採算性であると考えますが、採算性では、用地に係るコストと既存施設の解体撤去のコスト負担がポイントとなるのではないでしょうか。それらに関する現時点での市の考え方について伺います。
154 ◯野田充有観光にぎわい部長 今回のサウンディング実施時に提示する条件としましては、土地は市が事業用定期借地として30年間程度、貸し付けることを想定しており、用地に対する貸付料をお支払いいただくこととし、また、既存施設の解体につきましては、事業者による撤去を求め、その撤去に要した費用について市が負担することで、検討を進めているところでございます。
155 ◯奥野美佳議員 地元7団体から市長に対して要望が提出されていましたが、今年度の市政運営方針において、幼児療育園跡地は地域と連携する中で民設民営により新たなにぎわい創出の拠点として活用していくため、事業者公募で行うとされています。
市は、地元からの要望はどのようなものであると認識されているのか、そして地元からの要望を実現するため、市はどのような事業スキームとすることが必要と考えているのか伺います。
156 ◯野田充有観光にぎわい部長 地元要望につきましては、幼児療育園跡地の活用検討に際し、尊重すべき御意見であると考えております。
今後も、地元の方々との話合いを通じまして、本市が目指す枚方宿地域におけるにぎわいづくりに資する施設の整備に向け、取り組んでいく考えでございます。
157 ◯奥野美佳議員 地元からの要望の実現には、事業の採算性を下げるリスク要因があるかもしれませんが、民間事業者に意見を聞く考えがあるのか、また、市として何らかの対応を検討する考えはあるのか、見解を伺います。
158 ◯野田充有観光にぎわい部長 民間事業者へのサウンディング調査におきましては、地元要望も踏まえたヒアリングを行うこととしておりまして、事業実施に際してはヒアリングの結果を踏まえ、地元要望の実現に向け努力してまいります。
159 ◯奥野美佳議員 地元要望も踏まえたヒアリングの結果を踏まえ、地元要望の実現に向け努めていくと、たくさん踏まえていただけそうな御答弁です。
地元からの要望をどのように認識しているのか伺うと、尊重すべき御意見であるとお答えいただきました。しかし、その地元要望が何であるのかを本当にきちんと理解されているのか、私には不安です。
枚方宿において、日常、様々な活動を行っている団体や地元住民の皆さんは、活動の拠点となる交流の場を確保してほしい、それだけなんやと言われています。枚方宿を何とか発展させようと思って活動を積み重ねてこられた地元の皆さんの思いや願いに寄り添っていただくということは、これまでの経過を踏まえれば、当たり前のことです。市役所が勝手に進めるんやから勝手にすればいいとも言われています。つまり、いつまで自分たちを放っておくんやということです。
この後、民間事業者による事業展開が順調に進めばいいですが、現在の社会経済情勢ではどうなるのか分からない部分もあります。そんなことを考えると、まずは老朽化した建築物を解体していただき、更地となった広場を暫定活用できればいい、そういった地元の要望も、ぜひ前向きに検討いただきたいと要望します。
そして、観光交流施設の整備のために寄附を受けた2億円を市の負担で行う解体財源に活用することも検討いただきたいと要望しておきます。
次に、2.「4)5)街区の市有地を有効活用したまちづくりの考え方(案)」について、2回目の質問です。
さきの全員協議会では、区分所有建築物が建築された場合の将来のまちづくりに対する課題や、再整備に伴い必要となる浄水の供給や下水道、ガスなどのインフラ整備の問題などが新たな課題として指摘されました。部長は、必要に応じて修正を行い、この議会の終了後、速やかに決裁処理をして確定すると答弁されましたが、民間活力導入エリアの活用の具体化に当たっての様々な課題には、まちづくりの取組を進めていく中で対応を行い、適宜、議会に報告と答弁されていました。結局、市には、4)5)街区の市有地を有効活用したまちづくりの考え方(案)の策定に当たって、議会での貴重な議論を反映させる姿勢が全くないということです。
枚方市駅周辺再整備については、これまでも幾度となく全員協議会が開催されましたが、全く同じことの繰り返しです。しかし、八尾議員が全員協議会でも、さきの一般質問でも指摘された区分所有という所有形態の大型建築物を4)街区の中心部にディベロッパーに建設させることの是非は、枚方市の将来を見据えると、曖昧にしておくことのできない根本的で重要な課題です。
サンプラザ1号館、サンプラザ3号館、ビオルネと、枚方市駅周辺でも課題を抱えた建築物がたくさん、たくさん存在していますが、これらは全て区分所有建築物です。逆に、サンプラザ2号館は、ソウ・ツーがほぼ全ての所有権を取得され、一元的なファシリティーマネジメント、すなわち財産を時代や状況の変化に合わせて総合的に企画、管理、活用し続ける、そんなファシリティーマネジメントを可能にした上で、T-SITEという活性化を実現されているのです。
幼児療育園跡地の活用においては、市は売却ではなく、そういう観点を残した事業枠組みを何とか考えておられるように思われますが、4)街区の複合施設については、分譲タワーマンションなども想定しての売却で、巨大な区分所有建築物を駅近くの市有地に2棟も建設しようとされているわけです。この考え方に問題はなく、再検討する必要がないと考えておられるのか伺います。もし問題がないとされるならば、その理由を伺います。
160 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 これまで、新庁舎の検討と合わせて民間活力導入エリアのコンテンツや定期借地など、その実施方法につきましてサウンディング調査での結果も参考に検討を重ねた結果、魅力的なコンテンツの集積など、まちの価値を高めていくために、4)街区の民間活力導入エリアにつきましては、売却を前提としております。
さらに、売却後の土地利用につきましては、都市再生緊急整備地域という特性を生かし、高度利用による公共空間の確保や市のまちづくりに資するものとなるよう、事業者選定などを行う考えであり、その際、所有形態について制限を設けた場合は、提案内容や提案者の意欲などに大きな影響を及ぼすこととなり、よりよい提案が受けられないおそれがございます。
また、4)街区の民間活力導入エリアにつきましては、子育て支援施設や教育、医療などの利便性と快適性の向上につながる施設や体験型の文化芸術や公園、広場と連携した健康増進などの市民交流や、にぎわいを促進する施設、多様な働き方が可能なシェアオフィスやインキュベーション施設などに加え、多様な居住施設などのまちの魅力を高めるコンテンツを誘導することで、多くの人々が集い、多様な交流が促進されることによりイノベーションが創出されるとともに、定住促進やコンパクトシティの推進などの効果がある、その具体化に向け検討していく考えでございます。
161 ◯奥野美佳議員 非常に大きな問題を抱えた考え方であると私は思います。
さきの議員にも同じ答弁をされ、全くぶれておられませんので、市としては再検討する必要はない、巨大な区分所有建築物が駅近くの市有地に建設されても問題はないということを重ねて主張されているのだと思います。
まちづくりとは長期的なものです。現在の4)街区の9割は市有地ですが4)・5)街区の土地利用イメージ図から推定するところ、土地区画整理事業の中で4)街区の市有地は民間に売却され、市有地の割合は減少し、現在の土地利用から大きく変化するようです。
そこで伺いますが、現在の4)街区においては用途、容積などについてどのような規制があるのか、例えば、パチンコ店などの風俗施設の建築に対する規制はあるのか、また、何階までの建築物を建設できるのかについて伺います。
また、事業当初だけでなく、将来における望ましい土地利用を担保するためには、地区計画という法的な縛りをかけることも必要だと思われますが、これまでそうした考え方を説明されたことはありません。それはなぜなのか、また、地区計画決定という手法を用いる考えはないのか、あるとすればどのような内容を定める必要があると考えるのか、ないとすれば、その理由について伺います。
162 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 まず、現在の4)街区における用途、容積について、お答えいたします。
用途地域は商業地域で、一部には高度利用地区の都市計画決定が定められており、容積率が400%、建蔽率が80%の建築物に関する制限が定められております。そのため、建築物を建築する際は、この制限の範囲内で建築しなければならないこととなっております。
また、パチンコ店などの風俗施設につきましては、都市計画による建築物の用途制限はございません。
次に、地区計画につきましては、地区の特性に応じて道路などの地区施設や、建築物の用途及び容積率の制限や緩和などの建築物などに関する事項などをきめ細かく定めることができるものとなっており、市街地の環境の保全などを図るために有効なものであると考えております。
また、地区計画を定めるためには、将来の土地利用を踏まえて定めることが求められるため、再整備基本計画や同まちづくりの考え方(案)を基に、権利者や関係機関などと協議、調整を行うとともに、UR都市機構の支援を受けながら、必要となる都市計画の検討を行ってまいります。
163 ◯奥野美佳議員 地区計画を定めるためには、権利者等と協議、調整を行うとの答弁ですが、4)街区の9割以上の土地の所有者は枚方市です。結局、現時点では検討もしていないということで、今後の検討に先送りしただけです。
さきの質問で、用地売却のための事業者選定の際、所有形態について制限を設けた場合は、提案内容や提案者の意欲などに大きな影響を及ぼすこととなり、よりよい提案が受けられないおそれがあると答弁されました。今の地区計画などによる制限についても、同様の判断をされているのだと思います。
結局、市の考え方は、4)街区の用地売却のための事業者選定において、たくさんの事業者に参画してほしい、価格を含めて、いい提案をしてほしいと、ただそのことだけを重視していて、20年後、30年後、さらには50年後、100年後の、この街区の将来については全く無関心なのではないでしょうか。
しかし、売却先の選定段階での提案が幾ら魅力的なものに見えても、将来にわたって、それが続く保証などありません。空き床などが増え、売却されたところにパチンコ店などの風俗施設ができるかもしれません。そうした近年の不確かな社会経済状況は、誰もが知っていることだと思います。
枚方市駅周辺には区分所有建築物が多く存在しますが、用途制限のかかっていないサンプラザ3号館を取り上げ、現在の地権者が将来的には売却などによって新たな地権者に変わる、転売されることで市が目指すまちづくりと異なる開発が枚方市駅の目の前で行われる、市の目指すコンセプトが根底から覆される懸念があるのではないかと、2019年12月の全員協議会で漆原議員が指摘されていました。
市は、民間ノウハウの活用を事あるごとに語られますが、4)・5)街区のまちづくりに関しては、将来にわたっての財産活用のマネジメントを可能にするファシリティーマネジメントの観点が全く欠けています。言い換えれば、未来に対して無責任です。未来の枚方市に対しても、枚方市民に対しても、実に無責任であるということです。
では、4)街区のファシリティーマネジメントで最も障害となる多数の区分所有権者を生み出してまで貴重な市有地を売却する理由は何なのか、それは他人地である5)街区に市庁舎などをわざわざ移転して整備するための財源を売却によって調達しなければならないからであると考えます。
次に、土地区画整理事業に関する基本的なことについて、八尾議員の御質問に対する御答弁を踏まえて、少し異なる観点からの確認をさせていただきます。
5)街区の北河内府民センター敷地は、大阪府の所有地であるため、ここに枚方市の新庁舎を建設しようとすると、市の用地にしなければなりません。市は、土地区画整理事業において換地により取得すると説明されましたが、その理解でよろしいですね。
逆に、大阪府は、4)街区の市有地を換地で取得することになるのか、また、その場所は複合施設を建設する用地を含むのか、これは非常に重要な点で、市として当然想定されておられることだと思いますので、明確にお答え願います。
164 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 本市といたしましては、同まちづくりの考え方(案)の検討に際しまして、5)街区における新庁舎整備について必要となる現在の大阪府北河内府民センターの用地につきましては、土地区画整理事業において、今回対象となる区域内の市有地の一部を換地処分で取得することを想定しております。
また、大阪府の現在の用地につきましては、4)・5)街区の土地区画整理事業の区域内に換地処分されることを想定しておりますが、明確な場所につきましては決まっておりません。現時点におきましては、同まちづくりの考え方(案)を検討するために換地処分による大阪府の換地を市が独自に想定している段階でございまして、今後、大阪府を含む地権者と勉強会などを通じて換地処分が決まるものでございます。
なお、本市といたしましては、4)街区の民間活力導入エリアでの換地を受けることを想定しているところでございます。
165 ◯奥野美佳議員 大阪府分は、4)・5)街区の土地区画整理事業の区域内に換地処分されることを想定しているが、明確な場所は決まっていない、そして市としては4)街区の民間活力導入エリアでの換地を受けることを想定しているとの答弁です。複合施設の建設用地が換地対象の土地となるのかについては明確にはお答えいただけませんでした。
はっきりしていることは、大阪府は5)街区の現在の用地に代わり、換地処分で4)・5)街区内に用地を所有することになる、厳密に言えば、換地処分により、4)・5)街区内の用地を所有する可能性があるということです。しかし、大阪府は、北河内府民センターの機能を3)街区、つまり土地区画整理事業地の地区外に移転することを決めているわけですから、4)・5)街区内に新たな用地は不要です。
では、大阪府が仮換地により所有することになった4)街区内の土地が売却される場合、その売却は誰が行い、その売却収益は誰の収入になるのか伺います。
166 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 仮換地の土地活用や売却などは、その地権者が判断されることになりますが、本市といたしましては、大阪府に対して本市のまちづくりに資する活用に向けて協力を求めてまいります。
167 ◯奥野美佳議員 仮換地の土地活用や売却などは地権者が判断するとのことです。御答弁にありませんでしたが、その売却収益は、仮換地の地権者、つまり大阪府の収益であることは明らかです。
5)街区の大阪府所有地に建設する市庁舎などの用地を枚方市の土地にすることに見合う土地を、4)街区内に大阪府に対して仮換地しようとすると、複合施設建設が予定されるエリアの中にも、大阪府の仮換地が含まれる可能性があると思われます。そのことを確認する質問をさきにさせていただきましたが、明確な否定をされませんでした。実際、ここを除くと仮換地にする場所はどうもなさそうです。
これまで、4)街区の市有地は枚方市が売却すると受け止められる説明であったと思いますが、仮換地の土地活用や売却などは地権者が判断する、本市としては大阪府に対して本市のまちづくりに資する活用に向けて協力を求めるという今の答弁から考えますと、4)街区の複合施設用地を売却する段階における売却主体は、実は大阪府である、そんな可能性があるのではないかと思われます。
では次に、現在の北河内府民センターの建築物ですが、大阪府の基準である築後70年に達していないのに、今回の考え方に基づくと、土地区画整理事業の施工者が大阪府に移転補償を行った上で解体撤去することになります。市民会館大ホールの際にも確認しましたが、大阪府に対する移転補償費用は幾らになるのか、また、その財源はどのようにして調達されるのか伺います。
168 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 土地区画整理事業の施工に伴い、建築物を移転する必要がある場合につきましては、土地区画整理事業の施工者が調査などを行った上で移転補償額を算定し、事業費から支払われることとなります。この財源につきましては、一般的に土地区画整理事業の制度に伴う国費及び市費のほか、地権者などが協力して保留地を設けた場合は、その処分金などを想定してまいります。
169 ◯奥野美佳議員 大阪府に対する移転補償費用が幾らになるか、答弁はありませんでした。
土地区画整理事業全体の事業費見込みを出しておられるのに、その事業費を構成する移転補償費の想定を答弁されないのは全く不可解な姿勢です。
また、移転補償費の財源は国費及び市費のほか、地権者などが協力して保留地を設けた場合は、その処分金などとのことです。仮に国費が期待できたとしても、それを除く財源である市費は、直接的な市の支出ですし、地権者が設ける保留地の処分金というのも、圧倒的な比率の土地を所有する地権者として、保留地となる市有地を枚方市が差し出すわけですから、枚方市の負担は膨大な額になっているのではないでしょうか。
これまで民間ノウハウをフルに活用するために、規制を少なくした上で売却するとの答弁であったかと思いますが、実は仮換地された用地の所有権者である大阪府の土地を少しでも高く売却しなければならない。移転補償費をはじめ、膨れ上がる一方の土地区画整理事業の財源を生み出すためにも少しでも高く売らなければならない。だから、できる限り制限は設けたくない。できる限り高く売るためには、大きな問題が指摘されているタワマンを制限するような地区計画も定めずにオーケーしたい、そういう意図となる構図が見えてきます。
将来にわたる適切な土地利用を担保するために必要な、きめ細やかな制約もかけず、取りあえず売却先の選定作業の中で好ましい提案を誘導できて、高値で売却できたらそれでいい。分譲タワマンが建設されて、大量の区分所有者が区分所有する超大型の建築物ができても構わない。しかし、それでは市が行うべき公共的なファシリティーマネジメントの完全放棄になるのではないでしょうか。
市はエリアマネジメントということを持ち出されていますが、一旦整備が終わってしまったら何の権限もない者が様々な多数の権利者が混在するエリアをコントロールできるはずはありません。ファシリティーマネジメントに置き換えられるものではないと考えます。
4)街区の土地区画整理事業の区域をまたぞろ急に拡大し、コンビニや民間テナントビルなどを移転させる事業内容にしたため、土地区画整理事業費が20億円も跳ね上がりました。この新たな区域拡大もそうですが、5)街区の大阪府用地に枚方市の新庁舎を移転するという計画を見直せば、これらの建築物の移転補償費や解体撤去費用は不要になります。ペデストリアンデッキの建設費などの事業費も縮減できます。3)街区移転後の北河内府民センターの建物の活用は、状況変化を理由に大阪府に改めて検討してもらうこととし、市としては、その際、市民の安全と安心を高めるため、老朽化した枚方警察署の更新に活用してもらうよう、大阪府に対して要望すればよいのではないかと意見しておきます。
京阪ホールディングスが3)街区の市街地再開発事業において、自らが建設される施設の中のマンションを区分所有建築物にせず賃貸とし、自ら所有権を保持し続けられる意味は、駅に直結する建築物は、将来にわたって、しっかりとマネジメントしないといけない、将来の状況変化への対応能力を持ち続けなくてはならないとのお考えに基づいていると私は理解しています。
幼児療育園跡地の活用についての質問で指摘したように、民間
企業が重視する基本的な論理は、収益性の確保とリスクの最小化です。建築物を早く売りに出してもうけて、早く次の案件に移りたい、これが民間ディベロッパーの本音です。しかし、将来にわたって駅直結の開発地から離れることは鉄道事業者としてできないと覚悟されているからこそ、京阪ホールディングスは長期にわたるファシリティーマネジメントに取り組まれるのだと考えます。くずはモールも、そうだと考えます。自治体行政としては、こうした姿勢、こうしたノウハウこそ学ばなければならないと考えますが、やっておられることは真逆です。
市長は、熟慮に熟慮を重ねて売却を決めたと答弁されていましたが、この決定は、市民的利益イコール公益を捨てて、売却がうまくいくことを最優先にして、民間ディベロッパーの要望にすり寄ったということにほかならないのです。唯一無二の駅前公有地という市民の財産は、手放してしまうのではなく、長く大切に上手に活用し続ける。熟慮に熟慮を重ねて出していただきたい結論は、これに尽きます。
身の丈に合った活用をと八尾議員は言われました。唯一無二の駅前公有地に市庁舎を建設するのがベストとは言い切れないかもしれません。
しかし、5)街区への移転、4)街区への市有地の換地や売却を前提にしているからこそ、タワマンをメインで、あとは提案があるかどうかも分からない、持続性があるかどうかも不明な、民間提案任せの市民に対して全く説得力のない問題点だらけの計画になっているのです。
南海、東南海のプレート型大地震は、いつ発生してもおかしくない状況です。今、最も重要な公共課題は、多くの人がわくわくするまちを目指すとか、にぎわい創出云々といったものではなく、確実に発生する南海トラフを震源地とする大地震など、大規模災害に備えるということです。
台湾で17日から18日にかけて発生した大きな地震により、市街地の中層ビルが倒壊などの被害が報道されています。今朝も岩手県沖で震度4の地震が発生しています。大きな壁面3面に落下物防護ネットを張られたまま、いつまでも、いつまでも残されている古い公共施設をさっさと解体することも、安全、安心な都市機能を確保するため、老朽化や狭隘化に伴う建て替えが極めて重要な政策課題である市役所の庁舎、消防署の庁舎、警察署の庁舎などを整備していくことも、全てが大規模災害に備えることにつながります。
社会経済状況も大きく変化する中で、将来世代にツケを残すことのないよう、枚方市及び枚方市民の利益と将来を考えれば、基本計画を改定して4)街区で新庁舎を建設することにし、大阪府に対して新たな協議を申し入れるべきであると私は考えますが、なぜそれを行わないのか、最後にこれは伏見市長に伺います。
170 ◯伏見 隆市長 新庁舎の位置につきましては、これまでから国・大阪府と協議や会議を重ねた結果、本市の魅力を高めるためには、まちづくりや実現性など多くの面で優れている5)街区とすることを確認していることから、引き続き、その実現に向けて、国・大阪府と連携して進めていきます。
171 ◯奥野美佳議員 説明責任を全く放棄するような御答弁です。枚方市は、枚方市民の未来に対して無責任です。伏見市長に問われているのは、突き詰めれば、誰の利益を最優先にして枚方市の政策や事業に臨むのかということであると考えます。元大阪府職員であった清水副市長の力強いサポートを受けることもできるわけですから、大阪府に対して新たな協議を申し入れていただきたいと意見しておきます。
いずれにせよ、大阪府施設の移転財源を枚方市が提供することを最優先に考え、市民に対する説明も行わず、市民を置き去りにして前のめりに事業を強行しようとすることは決して許されません。他の議員が中学校給食や支援教育などの施策の進め方について指摘されていましたが、伏見市長の市政運営は、何でも初めに結論ありきです。だから議会で議論を重ねても結局結論は変わらず、問題点は曖昧にされます。それどころか、突如として十分な検討もされていない思いつきのような案が出てきて、そしてまた急に消える。5)街区への市庁舎移転案を中心に据えた4)・5)街区の再整備計画は、その最たるものではないでしょうか。
そして、いまだにこのような議論がなされ、市民に対する説明も、合意形成も全くできていないのですから、特別多数議決を必要とする市役所の位置を定める条例の改正など、急ぐ必要は全くありません。何よりも、改正条例案では、条例の施行について期日のめどを設けず、規則に全面委任するものとしています。条例は、施行されてこそ意味をなします。条例が施行できる時期のめども定められない現時点で、条例の施行そのものを行政に丸投げさせる条例案を行政が提案するなど、二元代表制を軽んじるもの、議会をないがしろにしたものにほかなりません。
繰り返しになりますが、何よりも今、枚方市民にとって、4)・5)街区の公共用地を活用して再整備しなければならない公共課題は何であるのかを改めて考えることが大切です。そして、それは、例えば、落下物防護ネットを張りめぐらされた危険建築物である元市民会館大ホール棟を一刻も早く解体撤去することで、広い空間を確保して、大規模災害にも備えることではないかと意見し、私の質問を終わります。
172
◯木村亮太議長 これにて、奥野美佳議員の質問を終結します。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
173
◯木村亮太議長 午後2時25分まで本会議を休憩します。
(午後2時15分 休憩)
(午後2時25分 再開)
174
◯木村亮太議長 本会議を再開します。
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175
◯木村亮太議長 次に、門川紘幸議員の質問を許可します。門川議員。(拍手)
176 ◯門川紘幸議員 一般質問の機会をいただき、ありがとうございます。
早速、通告に従い、順次質問をさせていただきます。
1.資源ごみの持ち去り行為対策について。
本市では、平成25年1月に枚方市一般廃棄物の減量及び適正処理の促進等に関する条例を一部改正し、空き缶や粗大ごみなどの資源ごみについて、ごみ置場等から持ち去ることを禁止しております。
これまでの間、持ち去り行為の防止に向けて取り組んでおられますが、最近になって私の元にも市民の方から持ち去り行為に関する相談が幾つか寄せられております。
そこで、本市における持ち去り行為の状況はどのようになっているのか伺います。
2.子ども医療費助成について。
子ども医療費助成については、他の議員からも既に質問があったところでございますが、対象年齢の拡大については、昨年の9月議会において、私のほうからも子育て環境の充実を掲げる市として早期に実施されるよう要望しておりました。
現在、本市においては、子ども医療費助成制度の対象年齢は15歳までとなっております。大阪府内43市町村のうち28市町村、また、府内中核市7市の中では枚方市を除く全ての市において子ども医療費の助成対象年齢は18歳まで拡大されております。隣接する交野市では、今年の10月から18歳までの拡大を実施されるほか、現時点において15歳までとしている府内の市町村においても、今年度に拡大に取り組まれるところが複数あるとお聞きしております。
そこで、昨年に取り上げてからの検討状況や市の見解について伺います。
3.適切な人材配置及び組織運営について。
新型コロナウイルス感染症への対策が長引く中、保健所はもちろんのこと、それ以外の、例えば、生活福祉課や障害福祉課などのケースワーカー、また、子育て支援や教育機関などの職場においては、一部の職員の業務負担が大きくなっているのではないかと懸念しております。
また、事務概要によりますと、市全体での時間外勤務が昨年度比で増加しているとのことですが、庁内における時間外勤務の状況及びその縮減に向けた取組について伺います。
4.移動販売の実証実験について。
本市では、ニッペパーク岡東中央や王仁公園、東部公園において、6月、7月と9月、10月の2回に分け、キッチンカーなどによる移動販売の実証実験が実施されております。今回の移動販売の実証実験はどのような目的で実施されているのか伺います。
5.ひらかた万博の機運醸成について。
2025年大阪・関西万博に向けて、ひらかた万博という市独自の取組として、市域全体をパビリオンと見立て、わくわくするような体験、経験ができるような取組の展開や、行政だけではなく、
企業や大学、団体など多様な主体間での情報共有やマッチングの場となる、ひらかた万博共創プラットフォームの立ち上げなど、様々な取組を進めていくと伺っております。
しかしながら、具体的に何がどのようになるのかイメージがしにくいところではあります。
先日、ひらかた万博とデザインされたうちわが自宅にあるのを見つけ、手に取りました。家族は、それが何なのか全く分からない状態で、恐らく多くの市民も似たような受け止めをしているかとは思います。ひらかた万博とはつまり何かと聞かれたところ、私自身もうまく回答できませんでした。
ひらかた万博というのが本市においてどういう取組を進めていくことなのか、まずは認知度を高め、機運を高めていくことが今一番重要なことだと考えますが、機運醸成について、これまでどのような取組をされてきたのか、また、今後どのような形でさらなる機運醸成を図っていくのか、考えを伺います。
6.枚方市駅周辺再整備について。
本年6月に公表されましたサウンディング型市場調査での提案を受け、より魅力的なまちづくりとしてアリーナ整備の可能性について検討が行われているものと認識していますが、この間、検討の進捗状況があまり見えてきていないところです。
現時点で認識されている整備効果と現在の検討状況について伺います。
以上で1回目の質問を終わります。
177 ◯兼
瀬和海環境部長 1.資源ごみの持ち去り行為対策について、お答えいたします。
本市における持ち去り行為の状況といたしましては、市民から寄せられた情報提供の件数にはなりますが、令和3年度は空き缶に関する情報が70件、粗大ごみに関する情報が24件、合計で94件もの情報が寄せられている状況でございます。令和2年度の情報提供の件数は35件であったことから、増加傾向にあるものと認識しております。
178 ◯菊地武久市民生活部長 次に、2.子ども医療費助成について、お答えします。
子ども医療費助成の対象年齢拡大の動向としては、議員お示しのとおり、大阪府内の自治体では、隣接する交野市のほか、泉佐野市や泉大津市、また、高石市などにおいて今年の10月から対象年齢を18歳まで拡大することを把握しております。
対象年齢の拡大は、子育て世帯の負担軽減につながる施策として取り組む必要があると認識はしておりますが、子ども医療費助成は、本来、国や大阪府レベルでの対応がふさわしいと考えており、引き続き、国や府に公的負担制度の創設や拡充についての要望を行ってまいります。
179 ◯藤原卓也総務部長 3.適切な人材配置及び組織運営について、お答えいたします。
時間外勤務につきましては、縮減の取組によりまして前年度比で2%の削減を見込んでおりましたが、令和3年度におけます時間外勤務の状況といたしましては、職員1人当たり月平均で約11時間であり、前年度比では微増となっております。
なお、微増となった主な要因といたしましては、新型コロナウイルス感染症やワクチン接種への対応等の影響によりまして、一部の職場で時間外勤務が特に多くなったことによるものでございます。
時間外勤務の縮減に向けましては、引き続き時間外の事前申請により所属長の労務管理を充実させるとともに、毎週水曜日のノー残業デーの実施のほか、庁内の取組の一例といたしまして、昼休み明けや就業1時間前に当日の業務の進捗状況を共有することで平準化を推進するなど、あらゆる観点からの取組を進めているところでございます。
180
◯田中哲夫総合政策部長 4.移動販売の実証実験について、お答えいたします。
今回の実証実験は、本年3月に策定しました枚方市東部地域の活性化に向けてにおいて想定される飲食店、商店などのコンテンツに対して、キッチンカーなどによる移動販売を通じてニーズ把握やビジネス展開の可能性を探るとともに、東部地域の産品の販路拡大の手段としての有用性等を検証するため実施しているものでございます。
次に、5.ひらかた万博の機運醸成について、お答えいたします。
ひらかた万博の認知度の向上や機運醸成は、本取組を市民の皆様をはじめ、
企業、大学、そのほか、あらゆる主体とのパートナーシップの下、進めていくことからも、非常に重要な要素であると考えております。
本年7月には、市民等の公募により、ひらかた万博のビジョンを共有するためのキャッチコピーを募集し、「みんなで創ろう!この街の未来」に決定したところでございます。
今後も、このキャッチコピーとともに、ひらかた万博の取組について、市のホームページやSNSでの情報発信に加え、ユーチューブを活用したPR動画の配信など、様々なツールを活用して、分かりやすく情報発信に取り組んでまいります。
また、さらなる機運醸成に向け、先日立ち上げました、ひらかた万博共創プラットフォームの参画
企業の皆様からも、各社が持つ情報媒体を通じ、広く情報発信していただけるよう働きかけてまいります。
次に、6.枚方市駅周辺再整備について、お答えいたします。
アリーナを整備した場合に想定される効果としましては、スポーツ振興のみならず、まちづくりの観点から、にぎわい創出による交流人口の増加や地域の活性化、防災面強化による市民の安全、安心の向上、市民のまちへの愛着醸成などが考えられます。
また、アリーナ整備に係る検討状況としましては、必要性のさらなる検証や
企業版ふるさと納税制度などによる財源確保策、採算性の取れる運営体制の構築などの検討を国や府の助言もいただきながら進めております。
今後、実現可能性を見極めるため、より早期に予算措置を講じた上で、施設の需要予測調査委託につきましても行ってまいりたいと考えております。
181 ◯門川紘幸議員 それぞれ御答弁ありがとうございます。
それでは、2回目以降の質問をさせていただきます。
まずは、資源ごみの持ち去り行為対策について、2回目の質問です。
令和2年度と比べ令和3年度が増加傾向にあるとのことですが、現在、持ち去り行為の防止に向けどのように取り組んでおられるのか伺います。
182 ◯兼
瀬和海環境部長 持ち去り行為の防止対策の取組といたしましては、市ホームページによる情報提供の呼びかけや希望される方への持ち去り禁止看板の配付を行うとともに、委託車両や市職員による巡回パトロールに加え、枚方・交野両警察署との合同パトロールを実施しております。
また、市民からの通報があった情報を基に、警察署と共有し、目撃時間帯や地域を絞り込み、適宜、重点的なパトロールを行うなど、防止対策の強化に努めているところでございます。
183 ◯門川紘幸議員 持ち去り防止の取組については理解いたしました。
資源ごみ等の持ち去り行為については、以前からも、度々議会でも取り上げられております。それだけ市民の方々からお声が上がっていることと思います。
資源ごみの持ち去り行為は、単にごみが持ち去られるということだけの問題ではありません。地域において違反行為が繰り返し行われ、そういったことが治安の悪化につながるのではないかという住民不安の原因になっております。
私がいただいたお声では、ちょうど児童の集団登校が行われている時間帯に繰り返し持ち去り行為が行われているという相談でございました。
持ち去り防止のパトロールをしていただいているとのことですが、持ち去り行為を見つけ、その都度指導を行ったとしても、具体的な罰則での対応を用意し、また、そのことを広く発信しなければ抑止力にはなり得ないと思います。それから、持ち去り禁止の看板も用意されておりますが、拝見したところ、条例違反である旨の掲載もなく、こちらも持ち去り行為者に対する抑止力が低いと感じました。警察署と情報共有をされているとのことですので、警察署と連携し、持ち去り行為者に対する抑止力強化をお願いいたします。
ちなみに資源ごみの持ち去りについてインターネット検索をいたしますと、やはり他市においても通学時間帯の持ち去り行為者の車の危険走行などが問題視されておりました。罰則強化などの対応は、近年、多数の自治体で行われております。つまり、全国的に持ち去り行為の増加が問題になっていて、それは情報としてすぐに確認できるものであるということです。
本市においても住民から今までも声が上がっていることですから、罰則の強化や持ち去り行為をすることに行為者がリスクを感じるよう、情報の発信についての工夫など、早急な対策が必要と感じます。これまでより踏み込んだ対応をしっかりと行っていただきますよう強く要望いたします。
次に、2.子ども医療費助成については要望です。
子ども医療費助成の対象年齢拡大については、大阪府内の多くの市町村が既に実施されております。市民からは、自治体間の行政サービス格差として本市がマイナス評価をされてしまうことは避けられません。国や府がというのは、本来はそうあるべきという主張は分かりますが、周辺他市がどこも拡大していく中、いつまでもそうは言っていられないのが現実です。
教育、子育てのまちを掲げる本市として、子育て世帯が安心して暮らせる枚方市をPRしていかなければいけません。早期に展望をアナウンスしていただきますよう要望いたします。
次に、3.適切な人材配置及び組織運営について、2回目の質問です。
時間外勤務の状況及びその縮減に向けた取組については一定理解しました。
新型コロナウイルス感染症への対応等により、令和3年度の時間外勤務の状況が前年度比で微増となったことは一定やむを得ないものと認識します。しかし、その中身として、特定の部署や職員に偏るのではなく、可能な限り平準化させることも重要だと考えます。全体平均の多寡だけではなく、個々の状況や要因等についても分析し、対応をお願いしておきます。
また、業務量の偏りもさることながら、職員の適切な配置について、職員それぞれのパフォーマンスなどを考慮に入れ、生産性の向上、業務改善といったことのほか、良好な人間関係の構築も必要不可欠なものだと考えております。様々な性格や特性を持つ職員をどのように組み合わせて配置するかという観点も、組織運営上、着目すべきところだと考えますが、職員配置に関する考え方について伺います。
184 ◯藤原卓也総務部長 職員配置に関しましては、効率的かつ効果的なコンパクトで機動力のある組織の構築を目指すという考えの下、職員個々の特性や成長、キャリア形成を踏まえながら、組織力を最大限発揮することができるよう、適正な職員配置に取り組んでいるところでございます。
185 ◯門川紘幸議員 御答弁の中で具体的なお話というのは、なかなか難しいとは思いますが、どのような基準で配置を決定していくかというのは、政策的な方向性が見える人事であったり、適材適所で、その人材を生かせるような人事であったりと様々な工夫が必要と思います。
また、市全体の組織力を高めていくためには、職員間の関係性や連携の強化に加え、部署間でも助け合うことのできる仕組みが必要だと考えます。一方で、縦割りの組織風土といったものも、なかなか解消されていないのではないかと感じております。
令和4年度からは機構改革の権限が総務部に移管されており、今後は、いわゆる縦割り型組織に横串を入れるというような観点も踏まえながら、組織と人のバランスを考慮した職員配置となるのではないかと期待しているところです。
そこで、今後の組織運営における市の考え方について、お聞きします。
186 ◯藤原卓也総務部長 組織運営に当たりましては、これまでから、市政の重点課題への対応や業務量が増加している部署に対しまして職員の増員を行う一方で、主要事業にめどがつくなど繁忙が収まりつつある部署につきましては一定のスリム化を図るなど、年度単位において組織全体のバランスを図りながら対応を進めているところでございます。
また、昨年度より一般職の職員にあっては部配置にすることにより、年度途中におきましても各部長の判断の下、柔軟な協力体制が可能となるよう弾力的な職員配置を行っているところでございますが、改めて現状の効果検証を行うなど、さらなる充実に向けた取組を進めてまいりたいと考えております。
今後は、さらに少人数職場や部署間で類似する業務の整理、統合による事務の効率化や職員間の連携強化など、機動的かつ、めり張りの効いた配置となるよう機構の整備を検討し、これまで以上に横の連携が活発に行われる組織風土の醸成に取り組んでまいりたいと考えております。
187 ◯門川紘幸議員 一般職の職員の部配置の効果検証を行っていくとのことですが、組織間連携を促進することの難しさといったことも一定は理解できるところでございます。
中長期で見たときの組織編制も含めて、現在の組織は過渡期の状況であると言えるのではないかと思います。市民にとって枚方市役所という組織がどうあるべきかという観点を見失わずに、取組を継続的に検討、実施し続け、よりよい職員配置、組織運営を実現していただきたいと思います。
次に、4.移動販売の実証実験についての2回目の質問を行います。
今回のキッチンカーなどによる移動販売の実証実験については、イベントのように、にぎわい創出を主たる目的とするのではなく、本市の東部地域の活性化に向けた実証実験であるとのことでした。
これまでも様々なイベントなどでキッチンカーを出店されていた事業者からは、今までであれば市の職員たちが盛り上げて関わってくれていたけれども、実証実験だからということなのか、今回は関わりが弱く、信頼関係を失う結果にもなりかねないというお声も伺っております。
出店される事業者にとっては、実証実験だろうが何であれ、売上げが上がらなければ、それは死活問題です。そういったリスクを負ってでも、本市の実証実験に参加いただいた出店者としっかりとした関係の構築をしていかなければ、本市のにぎわいづくりにも影響してしまうのではないかと危惧するところです。
そこで、実証実験を通じて、どのように成果につなげていこうとお考えなのか伺います。
188
◯田中哲夫総合政策部長 今回の実証実験を通じて、場所や気候に応じた売上げの変動やニーズが高い商品の傾向のほか、会場ごとの購買者の属性や年齢層、効果的な周知方法などを分析し、分析結果を公開することで、本市でのビジネス展開につなげていただくことを考えております。
また、あわせて、庁内でも情報を共有することにより、今後の東部地域の活性化のみならず、イベント等でのさらなるにぎわい創出にもつなげていく考えでございます。
189 ◯門川紘幸議員 今回の移動販売の実証実験の分析結果については、庁内外に情報発信されるとのことではありますが、キッチンカーの出店に協力していただいた事業者の方々へも、今後のビジネス展開につなげていただくよう情報提供、そしてフォロー、サポートをお願いしたいと思います。
また、今回の移動販売の実証実験については、東部地域の活性化につなげていただくことはもとより、よどがわアクティビティくらわんか、くらわんか五六市といった枚方市駅周辺のイベントでの盛り上がりをはじめ、さらには、ひらかた万博や市駅周辺のエリアマネジメントにおいても活用できるのではないかと考えます。庁内でうまく連携を取っていただき、進めていただきたいと要望いたします。
次に、5.ひらかた万博の機運醸成について、2回目の質問です。
ひらかた万博の機運醸成に向けた情報発信の取組については、行政だけでなく、市民や
企業等が自発的に発信したくなるような働きかけが重要と考えます。
ひらかた万博共創プラットフォームのみならず、庁内各部署が日頃から関係されている市民団体の皆様にも、ひらかた万博の取組を丁寧に説明し、共感を得ることで、情報発信の協力につながると思います。ぜひ全庁的な取組として、ひらかた万博の機運醸成に取り組み、一人でも多くの人に、一日でも早く、ひらかた万博を浸透させていただければと思います。
そこで、ひらかた万博のキャッチコピー「みんなで創ろう!この街の未来」にもありますように、みんなという点で、例えば、にぎわい創出の環境保全など様々な分野で活動する市民団体が、ひらかた万博に関わる仕組みなど何かあるのか伺います。
190
◯田中哲夫総合政策部長 市民団体がひらかた万博に関わっていただく仕組みといたしまして、ひらかた万博で掲げる未来に向けたまちづくりの取組といたしまして、SDGsに関する活動への参加や、環境・健康分野など市民団体が主体的に行う活動に対し、市が連携して取り組むなど支援を行い、ひらかた万博を市民の皆様と一緒に盛り上げ、充実したものにしていきたいと考えております。
例えば、既に市内のアダプト団体からは、ひらかた万博の機運醸成に向けた取組として、市内公園などの花壇に、ひらかた万博を発信するPR花壇を市や市内中学校と連携して作成できないかとの申出をいただいており、その実現に向けて協議を進めているところでございます。
今後も、市民の皆さんがひらかた万博に関心を持ち、賛同の輪を広げ、より多くの具体的な取組につながるよう進めてまいります。
191 ◯門川紘幸議員 市民による主体的な取組が市内で増えていくことで、ひらかた万博が目指す市域全体がパビリオンという構想に近づいていくかもしれません。
先日、淀川河川公園では、市民団体が中心となって行った水都くわらんか花火大会が行われました。多くの人が枚方に訪れ、にぎわいの創出がされました。また、枚方市について認知が広がったと思っております。
このように誰もが主役となって活動する取組がますます広がることで、市域全体がパビリオンと化し、市内外の方々のまちへの関心や愛着を高め、ひいては地域経済が活性化されるという、ひらかた万博の目的につながるものと考えます。市民や多様な主体の共感を獲得し、魅力ある共創の取組を数多く生み出すことで、2025年以降も枚方市に残るレガシーにつながる取組として進めていただきますよう要望します。
次に、6.枚方市駅周辺再整備について。
枚方市駅周辺でのアリーナ整備は、高い集客力が期待できるのではないかと考えます。
そこで、集まった人々を核に周辺商店街の活性化など、経済効果を広げる工夫も同時に検討いただきたいところです。
市は、枚方市駅から4)街区の複合施設を経由し、5)街区までペデストリアンデッキでつなぎ、回遊性の向上を図ろうとしています。4)・5)街区で創出されるにぎわいを周辺の商店街などにも波及させていくことには十分な可能性があると考えますが、そこで、市の4)・5)街区における再整備に合わせて周辺地域の活性化を図っていくために、地域との連携をどのように考えているのか伺います。
192 ◯富田雅信市駅周辺まち活性化部長 4)・5)街区のまちづくりに合わせた周辺地域の活性化につきましては、必要であると考えております。特に川原町につきましては、4)・5)街区の再整備により増加を図る交流人口の回遊性を高めるとともに、周辺地域と連携したエリアマネジメントの取組を進めることなどにより、活性化を目指してまいります。
具体的には、ペデストリアンデッキや民間活力導入エリア内での歩行者空間を整備することなどにより、4)・5)街区を訪れた人が川原町方面などにアプローチしやすい歩行者動線を確保して、回遊性を高める考えでございます。
あわせて、周辺地域も含めたまちの魅力を持続的に高める仕組みづくりに向けまして、地域が主体的に関わるエリアマネジメントの取組を進める考えであり、昨年度は川原町商店街と連携しながら、公共空間を活用しまして、ストリートピアノやチョークアート、絵本の読み聞かせなど、多彩な取組による社会実験を実施いたしました。
今後も、地域とともにまちづくりの機運醸成を継続して取り組んでまいります。
このような周辺地域と連携した取組を進めることにより、4)・5)街区の再整備を周辺地域の活性化につなげていく考えでございます。
193 ◯門川紘幸議員 最後に要望です。
枚方市駅周辺再整備について、短期的には物価高騰の問題があり、中長期的には少子・高齢化による経済成長力の停滞や社会保障費の増大など、様々不安材料がある中、大きな財源を動かし、再開発を進めていくわけです。考え方はいろいろあるとは思いますが、かけた財源をどのようにリターンさせてくるのかというところで、本日の質問では、他の質問でもそういった側面があったのですが、都市間競争という考え方もありますし、本市の魅力の向上にどのようにつなげていくかというところを綿密に考えていただきたいと思います。
私個人的には、本市にはまだまだにぎわいを生み出すポテンシャルが十分にあると感じておりますし、子育てに優しいエリアとして北河内全体を引っ張っていく、まさに中心地に枚方市駅周辺があると考えております。そうしたポテンシャルや市としてのメッセージが伝わるようなコンテンツの誘致、取組が必要と思います。
アリーナについては、財源の確保等、まだこれから煮詰めていかなければいけないとは思いますが、他府県からも集客をすることができる貴重なコンテンツであることは間違いありませんので、実現に向けて様々な可能性を検討いただきたいと要望いたしまして、私からの一般質問を終わります。ありがとうございました。
194
◯木村亮太議長 これにて、門川紘幸議員の質問を終結します。
195
◯木村亮太議長 お諮りします。
本日の一般質問はこの程度にとどめたいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
196
◯木村亮太議長 御異議なしと認めます。
よって、本日の一般質問はこの程度にとどめることに決しました。
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197
◯木村亮太議長 日程第2、議案第46号「訴え(控訴)の提起について」を議題とします。
198
◯木村亮太議長 理事者から提案理由の説明を求めます。藤原総務部長。
199 ◯藤原卓也総務部長 ただいま上程いただきました議案第46号 訴え(控訴)の提起について、提案理由の御説明を申し上げます。
恐れ入りますが、議案書追加1)の1ページをお開き願います。
本件は、訴え(控訴)の提起をするに当たりまして、地方自治法第96条第1項第12号の規定により議会の議決をお願いするものでございます。
訴え(控訴)の提起の内容でございますが、1.当事者、控訴人は、枚方市大垣内町2丁目1番20号、枚方市長 伏見 隆、被控訴人は、大阪市中央区大手前2丁目1番22号、大阪府労働委員会会長 小林正啓でございます。
2.事件名は、大阪地方裁判所令和2年(行ウ)第174号救済命令取消請求事件についての控訴事件でございます。
3.事件の概要についてでございますが、本市が枚方市職員労働組合に対して、従前から組合事務所として、その一部の使用を許可してきました枚方市職員会館の使用をめぐって、同組合から大阪府労働委員会に対しまして2件の救済の申立てが行われましたことから、同委員会におきまして本市の行為の正当性を主張して争いましたが、令和2年11月30日付で同委員会から本市に対する救済命令が発せられました。このため、本市は、この救済命令を不服といたしまして、本市市議会の議決をいただき、同年12月25日に大阪府地方裁判所に対し、この救済命令の取消しを求める訴えの提起をさせていただきました。今般、9月7日に、この訴訟につきまして大阪地方裁判所から判決の言い渡しがあったものでございます。
恐れ入りますが、2ページをお願いいたします。
4.判決内容につきましては、議案書記載のとおりであり、本市の請求を棄却するものでございます。
5.控訴理由につきましては、判決内容において本市の主張が認められていないことから不服であり、控訴して争っていくものでございます。
6.訴訟遂行の方針につきましては、議案書記載のとおり、本市訴訟代理人といたしまして、弁護士 仲田 哲氏を選任するものでございます。
以上、議案第46号の提案理由の説明とさせていただきます。よろしく御審議の上、御可決いただきますようお願い申し上げます。
200
◯木村亮太議長 これから質疑に入ります。質疑はありませんか。八尾議員。
201 ◯八尾善之議員 それでは、ただいま上程されました議案第46号 訴え(控訴)の提起について伺います。
本議案は、令和2年12月に大阪府労働委員会の命令の取消しを求めて大阪地方裁判所に訴えを起こしたものの、市側が敗訴したため、控訴して争っていくものとのことですけれども、この控訴人は枚方市、被控訴人は大阪府労働委員会であり、いわば行政機関同士の訴訟で、私は正直、このような争いをしても、市民にとって直接的なメリットはないものだと2年前にも申し上げました。
それにもかかわらず、大阪地裁の判決を受け入れずに控訴してまで争う必要があるのかと非常に憤りを感じます。このことに貴重な市民の税金を投入することが果たして市として適切な対応と言えるのか懸念を感じ、この訴えの提起は市民にとって全く不要なものであると考えます。
今回の大阪地裁の判決を受けて「訴訟費用(補助参加によって生じた費用を含む。)は原告の負担とする」となったとのことで、これは議案書の4.判決内容のところにも記載がありますが、この原告負担とする訴訟費用とはどのようなものであるのか、また、その金額はどれぐらいなのか伺います。
202 ◯藤原卓也総務部長 判決内容にございます、原告負担とするとされております訴訟費用につきましては、弁護士費用は含まれておらず、書面の作成・提出費用、代理人の出廷に係る旅費及び日当が主な内容となっております。
また、その額につきましては、訴訟が終結した後に確定するものでありますことから、現時点におきましては確定していない状況でございます。
203 ◯八尾善之議員 訴訟に係る費用については、御説明いただきましたけれども、訴訟が終結していないから現時点において確定していないとのことであります。
ただ、控訴をすれば、さらに費用がかかることになります。この市民にとって直接メリットがない裁判に、訴訟費用はこの裁判が終結するまで確定しないかもしれませんが、これ以外にも弁護士費用や職員の人件費などの経費は発生しているはずであります。ですから、これ以上、貴重な税金や人員を投入することは市民の理解を得られないですし、私も到底理解できません。
先ほども申し上げましたが、この訴訟は、控訴人、被控訴人ともに行政機関同士であり、また、そもそも争いの根幹は、枚方市の行政内での単なる内輪もめであるわけですので、この裁判を続ける意義はありません。
市として、これ以上、控訴をして争わず、大阪地方裁判所の判決を受け入れるべきだと考えますが、どのように認識されているのか、これは市長にお伺いいたします。
204 ◯伏見 隆市長 さきの一般質問でも答弁しておりますが、この裁判は、労働組合の政治的活動の是非を争っているものではなく、行政財産である職員会館の使用許可をめぐる訴訟であります。
そもそも枚方市職員労働組合が本市職員会館の一部を組合事務所として使用することができるのは、本市がその使用を許可しているからであり、当該許可に際して管理権に基づき条件を付しており、そのことを許可者、利用者ともに理解、認識したところであるにもかかわらず、この条件への違反が繰り返し見受けられたことから、退去を求めたものであります。
このような背景から、労働問題として取り扱われるものではなく、行政財産の管理に関する問題で取り扱われるべき案件であると考えており、本市の主張が認められなかった大阪地方裁判所の判決は不服であり、受け入れられないものであります。
職員会館は市民の財産である行政財産であり、その管理を適正に行うことは私の責務でもあり、市民の財産である施設の適正使用を守るためにも訴訟して争っていくというのが私の考えです。
205 ◯八尾善之議員 ただいま市長からの答弁を伺いましたが、私は前々から、市政の重要課題は多くある中、今後もこのような内輪もめの裁判に貴重な税金や人員を投入することが本当に市民の利益になるのかということを申し上げてきたわけであります。
既に市と同じ行政機関である大阪府労働委員会が不当労働行為を認定したわけです。繰り返しになりますが、この裁判で訴える相手方は大阪府労働委員会、枚方市職員労働組合ではありません。行政財産である職員会館の使用許可をめぐる訴訟であると市長は答弁されていますが、職員会館は市民利用に供する建物ではないということで、この件についても、前にも申し上げましたが、市民の財産と言われても本当ピンと来ていません。そして、まさしく、これから市駅周辺再整備で、この建物自体解体をして新しいまちづくりをしていくわけですよね。そうであるならば、この内輪もめに、これ以上むきになることをせず、新しいまちづくりに最大限注力をするべきであります。
そのためにも、このような裁判を続けていくべきではないと考えており、その考えを所属議員全員で共有している連合市民の会としては、本議案にて賛成ができないと申し上げまして、私からの質問を終了します。
206 ◯野口光男議員 私からも、議案第46号 訴え(控訴)の提起について、質問いたします。
15日の一般質問で、市役所における不当労働行為についてということで質問させていただきました。そこで、9月7日の大阪地方裁判所の判決、これは今、市長も答弁で言っていましたが、また議案提案でもありましたけれども、いわゆる労働組合に対して組合事務所の明け渡しを市が管理権を基に行った、このことを大阪府労働委員会が不当労働行為として認定し、その取消しを求めた訴訟であり、そして大阪地裁判決は、この市の請求を棄却したわけです。
私は一般質問で、これを真摯に受け止めるように求めましたが、本日こういう形で訴えの提起をする、控訴をするということになるわけですが、そこでまず、これまでの府労委及び大阪地裁の対応に対し、どの程度の費用を要したのか、また、どれだけの職員が対応し、その人件費は幾ら要したのかを伺います。
2点目に、私は2年前の12月の議会において、訴えを起こすことに反対しました。その理由は、この職員会館の利用について、地方自治法に基づき条件はつけられるが、憲法21条で保障された表現の自由よりも市の管理権を優先するのかという質問に対して、市が優先して適用されるという答弁をしたから私は反対したわけですが、こうした市の姿勢は間違っていると、そのときも指摘しました。そして、今回のこの大阪地裁の判決、司法の立場から、そのことがまた認定されたわけです。つまり、このような議会の指摘を受け入れていれば、今回のこのようなことはなかったわけですが、この指摘どおりに判決が出たということを、今、市はどのように受け止めているのか伺います。
207 ◯藤原卓也総務部長 これまでに要した、まず費用につきましては、大阪府労働委員会への救済申立て2件への対応に関しまして、代理人弁護士への着手金といたしまして50万円、担当した職員の出張旅費として約1万6,000円、計51万6,000円となっており、また、大阪地方裁判所の裁判に関しまして、代理人弁護士への着手金として50万円、印紙代が1万3,000円、郵便代が5,000円、担当した職員の出張旅費は約1万2,000円の計53万円となっております。
人件費につきましては、管理職がこの件に対応し、相応の時間を要しておりますが、そもそも通常業務の範囲内で対応しているものでございまして、また、この対応を行うことにより他の業務に支障を来すようなことや停滞を招くようなマイナスの影響は生じておりません。つきましては、当該業務を行うか行わないかにかかわらず、対応に当たった職員の人件費が変わるものではないものと考えております。
本市としましても、今般の大阪地方裁判所における判決内容につきましては真摯に受け止めなければならないものと認識しておりますが、本市が主張してまいりました行政財産の管理権について判断されていないことなど、遺憾な点があるものと受け止めております。
208 ◯野口光男議員 これまでの経費として合計101万6,000円ということですが、人件費に関しては、まさに今の答弁は詭弁ではないかとも感じているわけであります。この訴えを起こしたことに要した人件費を聞いているわけであります。
また、市は、この人件費を妥当かどうか、今、答弁で言いましたけれども、それを妥当かどうかを判断するのは議会であります。そして、必要のない事務と判断したら、各業務について人件費などコストを報告している事務事業実績測定は、まさに何のためにやっているのだということになります。具体的に裁判に要した人件費の金額を伺います。
先日の一般質問において、市は労働問題ではなく、行政財産の管理権に関する問題であり、不当労働行為を起こしているというわけではない、また、副市長からは、これまでから正常な労使関係を保っていたこと、しっかりと協議、交渉を重ねてきたとともに、職員会館の使用条件について労使双方が理解、認識していたという答弁がありました。
管理権といって組合事務所の利用に条件を付した、その条件の中に福利厚生、賃金、労働条件の向上に関わる活動という条件、そして市が毎日、組合が発行しているニュースを監視しているわけですが、そこで伺いますが、裁判に要した経費の中に、毎日のニュースを検閲作業しているわけですが、この時間は含まれているのか伺います。また、条件が当てはまらないとされた記事というのは誰が判断したのか伺います。
市は、不当労働行為ではない、正常な労使関係を保っていたと主張されていますが、同組合が事務所の使用に関して団体交渉を求めても、管理、運営事項だと言って拒否したものであり、そのことも含めて、府労委の決定、大阪地裁判決のいずれにおいても、市の行為が不当労働行為だと認定されたわけで、市の主張が退けられているわけです。この判決を考慮すると控訴しても結果は変わらないと考えますが、市は控訴審においてもまた同じ主張を繰り返すのか、お聞かせいただきたいと思います。
また、判決においても、もう一方の職員団体において、行政財産の目的外使用に係る条件違反となる行為があったにもかかわらず事務所の明け渡しを求めなかったことについて、2つの組合の間で取扱いに差異があることも否定しがたいという判決もされていますが、この点についてどう考えているのか伺います。
209 ◯藤原卓也総務部長 この裁判に要しました人件費につきましては、組合ニュースの確認も含めまして、議員お示しの事務事業実績測定におきまして、所管部署の当該事務事業に人件費を計上しておりますことからも、先ほど答弁しましたとおり、当該事務の有無によって、この人件費が変わるものではないと考えております。
なお、組合ニュースの確認につきましては、管理職が対応しており、掲載内容に条件違反の可能性があったかにつきましては、総務部内におきまして協議の上、判断をいたしております。
次に、控訴審における主張でございますが、本市といたしましては、一貫して労働問題ではなく、行政財産の管理権の問題であると考えておりますことから、この点を明らかにするためにも改めて主張してまいりたいと考えております。
また、もう一方の職員団体においても、複数回、条件違反となる活動を確認することができましたが、その都度、本市から注意を行ったところ、一定の対応がなされたことから、事務所の明け渡しまでは求めていないといった状況でございます。
210 ◯野口光男議員 人件費についてはなかなか明らかにしないということで、しかし、この答弁の中で、日常的な経費を考えると、さらに多い人件費がかかっているということも明らかですし、このことをやっぱりしっかりと市民に説明するためにも、必要経費としての金額を市民に明らかにするべきです。
先ほどの答弁では、控訴審においても労働問題ではなく行政財産の管理権の問題であることを主張していくとのことでしたが、これまでと全く同じです。その結果、裁判において出る結果は同じだと思いますし、労働組合の対応について今答弁がありましたが、そのことが差別的な対応だと判決で認定されているのに、全くその自覚がないという答弁でした。
今、新型コロナウイルスの取組が行われている中で、まだまだ終息には程遠い状況となっています。そうした状況の中で、市として、この問題にどれだけのエネルギーを費やすのか、コロナ禍において、ほかにやるべきことはたくさんあるはずです。市民の税金を、これ以上、不当労働行為を正当化しようとする裁判に使うべきではありません。そして、職員が一体となって、このコロナ禍を乗り切っていくためにも控訴はすべきではありません。
市が管理権として行ったことが、大阪府労働委員会、大阪地方裁判所からも不当労働行為だと認定されているわけです。枚方市だけが違うと言っている状況です。これこそ独善的な対応です。この市の対応について市民に対してどのように説明するのでしょうか、市長の見解をお伺いします。
211 ◯伏見 隆市長 先ほどの答弁でも申し上げておりますが、この裁判は、労働組合の政治的活動の是非を争っているものではなく、行政財産である職員会館の使用許可をめぐる訴訟であり、市民の財産である行政財産の管理を適正に行うことは、私の責務でもあります。
以前には、この市役所庁舎の入り口で、枚方市職労日刊ニュースとしまして、様々な許可の条件を逸脱するようなことが繰り返されておりました。例えば、これは見出しですけれども、まるで戦前、自民党が密告を奨励、また別の日のニュースでは、自由を脅かす安倍政権の退陣を、また別のニュースでは、安倍政治に代わる新しい政治を、大阪全小選挙区19区に野党統一候補実現を目指します。このような私どもが許可をした条件、それはもう一度繰り返しますけれども、職員の勤務条件の維持、改善及び職員の福利厚生の活動に限るという条件を付して、この許可を出していると。そして、しかも今申し上げました事例の後になるのですけれども、平成30年度の職員会館の使用許可の申請に際しては、改めて当該労働組合において職員会館の使用に際して許可条件を逸脱しないことを確約されたことから、本市として、この当該労働組合に対して、当該年度の職員会館の使用許可を行うとの判断をしたものであります。
こういったことからも、市民の財産である施設の適正使用を守るためにも控訴して争っていくというのが私の考えであり、市民への説明責任を果たすためにも必要な対応であると考えております。
212
◯木村亮太議長 これをもって質疑を終結します。
213
◯木村亮太議長 お諮りします。
ただいま議題となっております議案第46号については、委員会の付託を省略したいと思います。これに御異議ありませんか。
(「異議なし」と呼ぶ者あり)
214
◯木村亮太議長 御異議なしと認めます。
よって本件については、委員会の付託を省略することに決しました。
215
◯木村亮太議長 これから討論に入ります。討論はありませんか。野口議員。
216 ◯野口光男議員 日本共産党議員団を代表して、反対討論を行います。
今回の控訴理由について、市長は、市民の財産である施設の適正使用を守るため控訴を争っていくと今述べられました。
まず第1に、市は、労働組合が職員会館内で職員の勤務労働条件の維持、改善及び職員の福利厚生の活動に限るという条件に違反して活動したとしています。しかし、そもそも枚方市職員労働組合は、住民の繁栄なくして真の自治体労働者の幸福はないというスローガン、運動方針の下、組合員と住民の利益を守り、平和と民主主義、そして地方自治擁護の活動をしています。市が条件違反とした、今、市長が説明もしていましたが、戦争法反対や安倍政権批判は、この方針に沿った活動であり、それを否定した市が不当労働行為と認定されたものです。条件そのものが間違っています。
第2に、裁判所が支配介入、不当労働行為と認めた最大の理由は、組合事務所の明け渡しを求めざるを得ない相当の理由がない、具体的な説明も協議もなく、手続的配慮も極めて不十分だったこと、別組合との差別的な取扱い、組合弱体化や妨害の効果を持つからというのが主たる根拠でした。市は、この判決内容を全く認めようとしていませんが、当然の裁判所の判断です。
第3に、市は、大阪府労働委員会の決定及び大阪地方裁判所の判決内容にあるような不当労働行為を起こしているとの考えは全くないと主張し、裁判の争点は労働問題ではなく、行政財産の管理権に関する問題だとの主張を繰り返しています。このような独善的な対応はすぐに改めて、法令遵守を徹底するよう強く求めます。
第4に、府労委や裁判所の判断を重く受け止めるべきです。こうした不当労働行為に対する意識の欠如が市のコンプライアンス機能を低下させているのではないでしょうか。不当労働行為を認め、労働組合に対して謝罪し、正常な関係に戻すべきです。
第5に、地方自治体は、住民の権利を守るとりでです。そのためには、憲法を守ることを徹底することが必要です。憲法に違反するような施設の管理権など、到底認められるものではありません。こうした点からも控訴はすべきでありません。
最後に、今、市がすべきことは、控訴することではなく、コロナ禍の中で厳しい生活を送る市民に対して市を挙げて支援すること、そして、この3年間、コロナ禍の中で奮闘する職員と争うことではなく、協力しながらコロナ禍を乗り越え、市民が安心して暮らせる、住んでよかったと思える枚方をつくることであり、そのためにも控訴はすべきでないと申し上げて反対討論とします。
217
◯木村亮太議長 これをもって討論を終結します。
218
◯木村亮太議長 これから議案第46号を起立により採決します。
本件は、原案のとおり決することに賛成の議員の起立を求めます。
(賛成者起立)
219
◯木村亮太議長 起立多数です。
よって本件は、原案のとおり可決されました。
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220
◯木村亮太議長 以上で、本日の日程は全部終了しました。
本日はこれにて散会します。
(午後3時22分 散会)
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